私たちは、もっと議事録を読むべきである。
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出席者(肩書は全て当時のもの)
議長:
鳩山由紀夫(内閣総理大臣)

副議長:
枝野幸男(行政刷新担当大臣)

議員:
菅直人(副総理・財務大臣)
仙谷由人(国家戦略担当大臣)
原口一博(総務大臣)
片山善博(慶応大教授)
加藤秀樹(行政刷新会議事務局長)
草野忠義(連合総研理事長)
吉川廣和(DOWAホールディングス会長CEO)

担当副大臣・政務官:
古川元久(内閣府副大臣)
泉健太(内閣府大臣政務官)

議事要旨

総理あいさつ(鳩山)
  • 事業仕分け第2弾
    • 金曜日(4月23日)から始まる
    • ターゲットは独立行政法人
    • 全てが対象ではないが、類似の事業を行っているところには波及させたい
行政刷新担当大臣あいさつ(枝野)
  • 事業仕分け第2弾
    • 4月23日金曜日から開始
    • 本日対象事業、仕分け人を決定してほしい
    • 独立行政法人のあり方そのものを抜本的に見直すという議論へつなげていきたい
ワーキンググループの評価者、前半の対象事業等について
  • ワーキンググループ評価者について(枝野)
    • 国会議員評価者
      • 4月8日に議長(総理大臣)により指名済み
    • 民間評価者
      • 本日決める
      • 科学技術分野における専門家がもっとほしいという意見あり
      • こういった意見があれば、会議後に追加も可能
  • ワーキンググループ民間評価者の指名案(加藤)
    • メンバー(32名、50音順)
      • 赤井伸郎(大阪大学大学院国際公共政策研究科準教授)
      • 荒井英明(厚木市こども未来部子ども育成課長)
      • 安念潤司(中央大学法科大学院教授)
      • 市川眞一(クレディ・スイス証券チーフ・マーケット・ストラテジスト)
      • 石渡進介(弁護士)
      • 上山直樹(弁護士)
      • 奥真美(首都大学東京都市教養学部教授)
      • 長隆(東日本税理士法人代表社員)
      • 小幡純子(上智大学法科大学院長)
      • 梶川融(太陽ASG有限責任監査法人総括代表社員)
      • 川本裕子(早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授)
      • 木下敏之(前佐賀市長/木下敏之行政経営研究所代表)
      • 熊谷哲(京都府議会議員)
      • 河野龍太郎(BNPパリバ証券会社経済調査本部長・チーフエコノミスト)
      • 小瀬村寿美子(厚木市協働安全部人権男女参画課長)
      • 伊永隆史(首都大学東京都市教養学部教授)
      • 高橋進(日本総合研究所副理事長)
      • 土井丈朗(慶應義塾大学経済学部教授)
      • 富田俊基(中央大学法学部教授)
      • 中村卓(元草加市市長付特命理事(地方主権推進担当))
      • 永久寿夫(PHP総合研究所常務取締役)
      • 南淵明宏(医療法人社団公仁会大和成和病院院長)
      • 橋本昭(アグロス胡麻郷社長)
      • 原田泰(大和総研専務理事チーフエコノミスト)
      • 速水亨(速水林業代表)
      • 福嶋浩彦(中央学院大学社会システム研究所教授)
      • 前田敦利(弁護士)
      • 松井孝典(東京大学名誉教授)
      • 松本悟(一橋大学大学院法学研究科教員)
      • 水上貴央(弁護士)
      • 南学(横浜市立大学エクステンションセンター長)
      • 森信茂樹(中央大学大学院法務研究科教授)
    • グループ
      • A、Bの2グループに分かれて行う
      • 評価者がいずれのワーキンググループに属するかは、行政刷新会議の議長が決定する
      • 直接的な利害関係者は作業には加わらない
      • 行政刷新会議の議員は評価者として参加できる
      • 行政刷新会議の事務局職員がコーディネータとして参加する場合がある(評価は行わない)
  • 事業仕分け前半の対象事業案(枝野、加藤)
    • 対象は独立行政法人
      • 対象法人は98法人で、全法人ヒアリング済み
      • うち47法人、151事業を仕分け対象とする
      • 個別事業の具体的ヒアリングや現地調査により、対象事業を絞り込み
    • 国民の声の反映
      • ハトミミ国民の声・職員の声に寄せられた意見を踏まえて検討
    • ワーキンググループA
      • 沖縄科学技術研究基盤整備機構
        • 運営委員会の経費
      • 国民生活センター
        • 広報事業
        • 情報・分析事業
        • 相談事業
        • 商品テスト事業
        • 研修事業
      • 日本万国博覧会記念機構
        • 公園事業
        • 公園事業勘定の投資有価証券の扱い
      • 国際協力機構
        • 有償資金協力
        • 取引契約関係
        • 職員宿舎
        • 国内施設の運営費
        • 調査研究の経費(JICA研究所を含む)
        • 技術協力、研修、政策増等の経費
        • 人件費、旅費、事務費、業務委託費等
      • 国際交流基金
        • 日本語能力試験
        • 海外日本語教師を対象とする日本語研修
        • 日本語国際センターの設置運営
        • 関西国際センターの設置運営
      • 国立科学博物館
        • 資料収集・保管(特に、YS-IIの所蔵保管)
        • 施設内店舗用地の賃借(財団法人科学博物館後援会等への賃借)
      • 国立美術館
        • 美術品収集(収集・保管・展示事業)
        • 施設内店舗用地の賃借(財団法人西洋美術振興財団等への賃借)
      • 国立文化財機構
        • 文化財収集(展覧事業)
        • 施設内店舗用地の賃借(財団法人仏教美術協会等への賃借)
      • 日本スポーツ振興センター
        • 学校安全支援業務のうち「学校安全部 食の安全課」が行う業務(検査・研修施設)
      • 農林水産消費安全技術センター
        • 食品等関係事業
      • 家畜改良センター
        • 全国的な視点での家畜改良
        • 種畜検査
      • 水産大学校
        • 水産に関する学理及び技術の教授及び研究
      • 農畜産業振興機構
        • 畜産関係業務(需給調整・価格安定に関する業務)
        • 畜産関係業務(生産者の経営安定のための補給金等交付業務)
        • 畜産関係業務(その他畜産業振興事業等)
        • 野菜関係業務(指定野菜価格安定対策事業)
        • 野菜関係業務(特定野菜等供給産地育成価格差補給事業)
        • 野菜関係業務(契約や再安定供給制度)
        • 情報収集提供業務
      • 農林漁業信用基金
        • 低利預託原資貸付業務(農業関係)
        • 低利預託原資貸付業務(林業関係)
        • 低利預託原資貸付業務(漁業関係)
      • 製品評価技術基盤機構
        • 製品安全関連業務
      • 航空大学校
        • 教育訓練業務
      • 鉄道建設・運輸施設整備支援機構
        • 鉄道女性業務(補助金等交付事業のうち鉄道技術開発費補助金関係)
        • 特例業務(国鉄清算業務)
      • 国際観光振興機構
        • 観光旅客来訪促進業務(ウエブサイトによる海外宣伝、メディア広報)
        • 観光旅客来訪促進業務(招聘事業)
        • 観光旅客来訪促進業務(訪日ツアー造成・販売支援)
        • 外国人旅行客の受入態勢整備
      • 水資源機構
        • ダム・用水路等の管理業務
      • 自動車事故対策機構
        • 安全指導業務(指導講習事業)
        • 安全指導業務(適性診断事業)
        • 自動車アセスメント
      • 海上災害防止センター
        • 防災措置業務
        • 機材業務
        • 訓練業務
        • 調査研究業務
      • 都市再生機構
        • 都市再生事業(市街地再開発事業)
        • 都市再生事業(土地区画整理事業)
        • 都市再生事業(土地有効利用事業)
        • 都市再生事業(防災公園街区整備事業)
        • 都市再生事業(居住環境整備事業)
        • 賃貸住宅事業(賃貸住宅、関係施設の維持・管理)
        • 賃貸住宅事業(団地再生事業)
        • 関係法人との取引
      • 住宅金融支援機構
        • 証券化支援業務
        • 住宅融資保険業務
        • 住宅資金貸付業務(まちづくり関連)
        • 住宅資金貸付業務(賃貸住宅関連)
      • 環境再生保全機構
        • 公害健康被害予防事業(機構が実施する調査研究、知識普及、研修事業)
        • 公害健康被害予防事業(地方公共団体が行う事業に対する助成事業)
    • ワーキンググループB
      • 情報通信研究機構
        • 新世代ネットワーク技術の研究開発
        • 民間基盤技術研究促進業務
        • 情報通信ベンチャーへの出資
      • 大学入試センター
        • 大学入試センター試験の実施
        • 大学の入学者選抜方法の改善に関する調査研究
        • 大学情報提供事業(ハートシステム等)
      • 物質・材料研究機構
        • ナノテクノロジーを活用する新物質・新材料の創成のための研究の推進
        • 社会的ニーズに応える材料の高度化のための研究開発の推進
        • 研究成果の普及とその活用の促進、及び物質・材料研究の中核機関としての活動
        • 東京会議室の運営
      • 科学技術振興機構
        • 新技術創出研究(競争的資金関係)
        • 新技術の企業化開発(競争的資金関係)
        • 科学技術情報流通促進事業(科学技術情報連携活用推進事業)
        • 科学技術情報流通促進事業(電子情報発信・流通促進事業)
        • 科学技術情報流通促進事業(科学技術文献情報提供事業)
        • 科学技術情報流通促進事業(技術者継続的能力開発事業)
        • 科学技術情報流通促進事業(研究者人材データベース構築事業)
        • 科学技術情報流通促進事業(バイオインフォマティクス推進センター事業)
        • 国際研究交流(競争的資金関係)
        • 都内事務所の運営
      • 日本学術振興会
        • 科学研究費補助金
        • 学術の振興に関する調査及び研究(学術システム研究センター)
      • 理化学研究所
        • 新たな研究領域を開拓し科学技術に飛躍的進歩をもたらす先端的融合研究の推進
        • 国家的・社会的ニーズを踏まえた戦略的・重点的な研究開発の推進
        • 中国事務所準備室の運営
        • 委託業務関係
      • 宇宙虚空研究開発機構
        • 航空科学技術事業
        • 宇宙航空技術基盤の強化
        • JAXAi(広報施設)の運営
      • 日本学生支援機構
        • 私費外国人留学生等学習奨励費制度
        • 国際交流会館等留学生寄宿舎等の設置及び運営
        • 留学情報センターの運営
        • 学生生活支援事業のうち大学情報提供事業(学生支援情報データベース等)
      • 大学評価・学位授与機構
        • 認証評価事業(大学等の教育研究等の総合的状況に関する評価)
        • 国立大学法人評価(中期目標機関の評価)
        • 学位授与事業
        • 情報の収集・整理・提供事業のうち大学情報提供事業(大学情報データベース等)
        • 竹橋オフィスの運営
      • 国立大学財務・経営センター
        • 施設費貸付事業
        • 承継債務償還
        • 施設費交付事業
        • 旧特定学校財産の管理処分
        • 財産管理・処分・有効活用に関する協力・助言
        • 高等教育に係る財政及び国立大学法人等の財務・経営に関する調査及び研究
        • 財務・経営の改善に資する情報提供事業のうち大学情報提供事業(国立大学法人経営ハンドブック等)
        • 経営相談事業(財務・経営の改善に資する助言等)
        • 学術総合センター講堂・会議室等の管理運営
        • 東京連絡所の運営
      • 日本原子力研究開発機構
        • システム計算科学センターの運営
      • 高齢・障害者雇用支援機構
        • 障害者職業センターの設置運営(地域障害者職業センター)
      • 福祉医療機構
        • 福祉貸付事業
        • 医療貸付事業
        • 年金担保貸付事業及び労災年金担保貸付事業
      • 労働政策研究・研修機構
        • 労働政策研究(職業情報・キャリアガイダンスツール)
        • 成果普及等
        • 労働行政担当職員研修(労働大学校)
      • 労働者健康福祉機構
        • 労災病院等業務のうち労災病院の設置・運営
        • 労災病院等業務のうち産業保健推進センター業務(助成金事業を除く)
        • 労災病院等業務のうち産業保健推進センター業務(小規模事業場産業保健活動支援促進助成金事業)
        • 労災病院等業務のうち産業保健推進センター業務(自発的健康診断受診支援助成金事業)
      • 国立病院機構
        • 診療事業
      • 医薬品医療機器総合機構
        • 審査関連業務
        • 安全対策業務
      • 医薬基盤研究所
        • 基盤的技術研究
        • 生物資源研究
        • 基礎研究推進事業
        • 実用化研究支援事業
        • 希少疾病用医薬品等開発振興事業
      • 農業・食品産業技術総合研究機構
        • 農業・食品産業技術研究棟業務(試験及び研究ならびに調査)(農村地域の活力向上のための地域マネジメント手法の開発)
        • 農業・食品産業技術研究棟業務(試験及び研究ならびに調査)(地域資源を活用した豊かな農村環境の形成・管理技術の開発)
        • 農業・食品産業技術研究棟業務(試験及び研究ならびに調査)(農業・農村の持つやすらぎ機能や教育機能等の社会学的解明)
        • 農業・食品産業技術研究棟業務(教授業務)
      • 新エネルギー・産業技術総合開発機構
        • 研究開発関連業務(ナショナルプロジェクト事業)
        • 鉱工業承継業務
      • 日本貿易振興機構
        • 国際ビジネス支援(JETRO本部、海外事務所、JETRO会館等)
      • 中小企業基盤整備機構
        • 高度化事業
        • ファンド出資事業
        • 小規模企業共済事業
        • 研修事業(大学校)
      • 建築研究所
        • 建築及び都市計画に係る技術に関する調査、試験、研究及び開発等
    • 進め方
      • 事業説明(5~7分)
        • 各省担当職員又は法人担当職員が「事業シート」に基づいて説明
      • 改革推進部局より考え方の表明(3分程度)
        • 独立行政法人は行政改革推進本部事務局、公益法人は公益認定等委員会事務局の担当者が論点や議論の経過等を説明
      • とりまとめ役から当該事業の主な論点を発表(3分程度)
        • 事業選定の背景、主な論点を提示
        • 以前の事業仕分けで取り上げられている場合には、その際の議論についても説明
      • 質疑・議論(40分程度)
      • 各評価者が「評価シート」へ記入(3分程度)
        • 評決内容とその理由を記載
        • 議論しながらの記入も可
      • とりまとめ役がWGとしての評決結果を発表(2分程度)
        • 評価シートを集約し、結果を読み上げた上で評決結果を発表
        • 評決結果を受けてのコメントも公表
        • 評決結果は会場内に速やかに貼り出す
議論
  • 草野 科学の専門家が評価者に少ないので検討をお願いしたい。独立行政法人そのものの必要性まで議論するのか?それとも事業の評価のみにとどめるのか?
    • 枝野 事業仕分けなので、具体的に議論するのは事業の評価。ただし、その議論の当然の結果として法人をどうするのかという場合もあると考える。
    • 草野 独立行政法人を始めたときは、とにかく公務員を減らそうとどんどん業務を独立行政法人に移管していた。国がやるべきものは国に戻す、民間に完全に移管してもよいといって見直しをしないと本当の仕分けにならないのではないかと思うが、そういう理解でよいか?
    • 枝野 そういうことになる。最終的には独立行政法人の数も中身も減らしていかなければ刷新にならないと思うので、当然そこを見据えてやっていく。
    • 加藤 重要な指摘で、組織論でいえば2つの法人を1つにして半分になりました、ということはすぐできる。事業仕分けの本質は、組織論や制度論を議論するための材料だしだと思う。
  • 片山 評決結果の書き方は第1回目の事業仕分けのときとおおむね一緒か?
    • 加藤 最終的な詰めを行っているところ。前回と違って今回は金目が中心でないために、結論も違ってくる。
    • 片山 前回の評価結果はいささか不具合を起こした面がある。ただ「縮減」と書いただけだったために、見当違いの縮減をしているケースがある。研究費でいうと、中抜き・ピンハネをやめようという主旨だったはずが、若手向けの研究費が切られている。査定結果にどこを削るべきということをしっかり盛り込むべき。
    • 枝野 実際取りまとめ役をやった一人として指摘された部分に配慮が必要だったと反省している。今回は、とりまとめ役の最初の言葉のところでどの部分について縮減とか、どの部分について改革が必要とかを整理してもらうよう、徹底したい。
決定事項
  • 資料1のとおりワーキンググループの民間評価者等について了承
    • 民間評価者の追加は議長に一任
  • 資料2のとおり事業仕分け前半の対象事業を決定
  • 行政事業レビューの公開プロセスの外部有識者を選定する際の考え方について(加藤)
  • 候補者の選定
    • 選定
      • 第6回行政刷新会議において設置したワーキンググループの評価者(民間有識者)を含め、選定要件のいずれかを満たす者の中から過去の実績、職歴等を勘案して選定する
    • 選定要件
      • 予算の実際の使われ方など予算執行の現場に知見を有する者
      • 行政全般、個別の行政分野のあり方等に識見を有する者
      • 独立行政法人や公益法人の仕組み・実態・問題等に知見を有する者
      • 事業仕分けの経験を有する者
      • 民間取引の実態や、地域や現場で生じている問題等に知見を有する者
    • 留意点
      • 選定要件のうち、前4者は4月8日の行政刷新会議に提出された「ワーキンググループの評価者(民間有識者)の選定の考え方」と共通
      • 対象事業と直接的な利害関係を持つ者は、当該事業に係る行政事業レビューには加わらない
      • 具体的な外部有識者については、次回決定
行政刷新会議の運営全般についての議論
  • 吉川 特別会計も見直すべき。財政再建や中長期的な財政運営と一体的に取り組む必要がある。
  • 片山 今回の事業仕分けは行政の質を改善するためのものだが、マスコミは削減目標額を気にする。そうではなくて、やはり体制を改善するのだということを徹底してほしい。見直しによって国民の負担が減るなら、財源をねん出できなくても行政刷新である。その観点でいうと、特定財源で回っている法人は光が当たっていない。ギャンブルで回っている法人もやったらいい。
  • 片山 地域主権三法案に「国と地方の協議の場を法制化」とあるが、地方六団体(全国知事会・全国市長会・全国町村会・全国都道府県議会議長会・全国市議会議長会・全国町村議会議長会)という典型的天下り団体と対等の立場で協議するというのは珍妙。協議の場に出てくるなら、少なくとも天下りを解除するくらいの見識は示されるべき。政府の品格と見識の問題。
  • 草野 世間では98の独立法人全部を仕分け対象にするという話になっている。横串の議論をしっかりしておかないと。予算はやるが決算はやらないという話は昔から言われている。決算のルール作りをしっかりしてほしい。
  • 加藤 事業仕分けは決算ではないが、基本的に使った金の使われ方のチェックである。
議長あいさつ(鳩山)
  • 特別会計は当然各省庁からめちゃくちゃな抵抗が予想されるため、断固やるという意思が必要


感想

片山議員の指摘に納得です。研究費の例は、見当違いもはなはだしい。
草野議員の「決算をしっかりしてほしい」という意見は当然で、これまで問題とされつつも野放しになっていたのかが異常です。せめて会計検査院の機能を強化してほしいところです。


参考
議事録(PDF)
本家議事要旨(PDF)
議事次第、配布資料
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第34回 平成22年4月15日(木)

出席者(肩書は全て当時のもの)
鳩山由紀夫(内閣総理大臣)

議長:
平野博文(内閣官房長官)

議員:
福島みずほ(男女共同参画担当大臣)
原口一博(総務大臣)
千葉景子(法務大臣)
菅直人(財務大臣)
川端達夫(文部科学大臣)
山田正彦(農林水産副大臣:赤松広隆農林水産大臣代理)
松下忠洋(経済産業副大臣:直嶋正行経済産業大臣代理)
中井洽(国家公安委員会委員長)
家本賢太郎(クララオンライン代表取締役社長)
岩田喜美枝(資生堂副社長)
岡本直美(連合副会長)
帯野久美子(インターアクト・ジャパン代表取締役)
鹿嶋敬(実践女子大教授)
勝間和代(経済評論家・公認会計士)
加藤さゆり(全国地域婦人団体連絡協議会事務局長)
佐藤博樹(東大教授)
林文子(横浜市長)
山田昌弘(中央大教授)

出席者:
西村智奈美(外務大臣政務官)
榛葉賀津也(防衛副大臣)


議事録要旨
総理あいさつ(鳩山)
  • 新しい時代には、むしろ男が保育を行うために力を入れる
  • だからこそ第3次男女共同参画基本計画の作成のために努力することに感謝したい
  • 林議員が横浜市長になったのは素晴らしいこと
  • 男女共同参画を本当に実効力のあるものにしていくことが大変大事な時期にきている
  • 実効力のある基本計画をまとめていただけるようお願いする
新任議員あいさつ(林)
  • 3月12日付けで任命
  • 市長になって7カ月
  • 生活を支える行政の現場で男女共同参画がいかに大事かを市長になって実感した
  • 行政の現場からの声をここに反映させていきたい
男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の基本的な方向についての中間整理(鹿嶋)
  • コメント
    • 1前回の男女共同参画会議で「エッジの効いたことをしないと事態は進まない」という意見があった
    • これを受けて専門調査会でさらに議論を進めた結果を報告
  • 基本的考え方
    • 目指すべき社会
      • 固定的性別役割分担意識をなくした男女平等の社会
      • 男女の人権が尊重され、尊厳をもって個人が生きることのできる社会
      • 男女が個性と能力を発揮することによる、多様性に富んだ活力ある社会
    • 最近の社会情勢(特に第2次基本計画策定後)
      • 総人口の減少と少子・高齢化の進展による労働力人口の減少
      • 未婚・離婚の増加等による単身世帯・ひとり親世帯の増加
      • 地域社会における人間関係の希薄化
      • 経済の低成長、消費の低迷、地方経済の疲弊、世界規模の経済危機の日本への波及
      • 失業者、非正規労働者の増加
      • 「男性は収入が安定した正社員」「誰もが結婚できる」といった前提の崩壊
      • 貧困の世代間連鎖
      • 国際化の進展による定住外国人の増加、企業の国際展開による国際的な人の移動の活発化
        • 国際的な規範・基準と国内の制度・慣行の調和の必要性が高まっている
    • 基本法施行後10年間の反省
      • 固定的性別役割分担意識が未だに根強く、解消に対する取組みが不十分だった
      • 男女共同参画が働く女性の支援という印象を与えてしまい、正しい認識が広まらず、意識改革や制度改革につながらなかった
      • 政治の強い意志と推進力が不足していたため、制度や枠組みの整備が進まなかった
      • セーフティネットや女性のライフコースへの配慮が不十分で、制度や枠組みを整備しても成果につながらなかった
    • 第3次基本計画策定にあたっての留意点
      • 実効性あるものとするため、できる限り具体的な数値目標やスケジュールを明確に設定し、定期的にフォローアップを行う
      • 固定的性別役割分担意識を前提とした社会制度や社会構造の変革を目指し、政府が省庁横断的に取り組んでいる関連施策との連携を図る
        • 「ワーク・ライフ・バランス」、「子ども・子育て支援策」、「人権支援策」など
      • 国際的な規範・基準の積極的な遵守や国内施策における実行などにより、国際的な協調を図る
      • 計画策定過程の透明化、計画策定プロセスにおけるNGOを含めた国民の意見の反映
    • 改めて強調すべき点
      • 女性の活躍が社会を活性化させる
        • 人材の多様性、新たな価値の創造
        • 労働供給を量的に確保する
      • 男性にとっての男女共同参画
        • 長時間労働の見直し、介護問題等、男性にも深い関わりのある課題がある
      • 子どもにとっての男女共同参画
        • 子どもの頃から男女共同参画の理解を促進することで、持続可能な社会を形成
        • ひとり親家庭の子ども支援、性暴力の被害を受けている子どもの支援等、社会全体で子どもたちを支えることの必要性
      • 様々な困難を抱える人々への対応
        • 貧困
        • 母子世帯
        • 高齢単身世帯
        • 障害者
        • 外国人
      • 女性に対するあらゆる暴力の根絶
        • 女性に対する暴力は重大な人権侵害
        • 暴力を容認しない社会的認識の徹底等の基盤づくりと、防止対策・被害者支援
      • 地域における身近な男女共同参画の推進
        • 地域における意思決定システムへの多様な者の参画
    • 喫緊の課題
      • ポジティブアクションの推進
        • 2020年30%目標達成のための実効性ある取り組み
        • 特に政治、行政、雇用、教育等の分野におけるポジティブアクションの実施はフォローアップが必要
      • より多様な生き方を可能にする社会システムの実現
        • 男女の社会における活動の選択に対して中立な制度の構築
        • ジェンダー予算の検討、ジェンダー統計の活用
        • 固定的性別役割分担を前提とした制度・慣行の見直し
      • 雇用・セーフティネットの構築
        • 男女間賃金格差の解消
        • M字カーブの是正
        • 均等待遇の確保
        • 長時間労働是正
        • 非正規雇用の課題への取り組み
        • 生活困難の世代間連鎖を断ち切るための、ライフコースに沿った切れ目ないサービスの提供
        • 障害者や定住外国人などへの支援
      • 推進体制の強化
        • 国内本部機能を最大限に発揮
        • 総合的企画立案機能、横断的調整機能、監視・影響調査機能の強化
        • 地方公共団体や民間団体の取り組みへの支援、有機的連携
  • 重点分野1:政策・方針決定過程への女性の参画の拡大
    • 進まなかった理由
      • リーダーシップの不足
      • 政党や民間等への行政の働きかけが自制的
      • 政党、企業、大学等の意思決定者の理解不足
      • 男性の旧来の働き方を前提としたシステムの中で、女性が指導的地位に就けなかった
      • 旧来の働き方にとらわれ、男女の新しい働き方を創出できなかった
      • ロールモデルの欠如等により、女性自身が消極的だった
    • 今後の目標
      • 「2020年30%」をあらゆる分野においてできるだけ早期に実現する
      • 女性の参画促進の重要性・必要性についての理解の促進、固定的性別役割分担意識の解消
      • ポジティブアクションの積極的推進、特に女子差別撤廃委員会の最終見解で指摘のあった分野(政治、公的、教育、雇用等)での早急な対応
      • 個々の分野ごとに「2020年30%」に向けた中間目標を現状を踏まえつつ設定
    • 施策の基本的方向と具体的な取り組み
      • 女性の参画推進のための措置
        • 女性の参画状況についての調査・公表、好事例の発信
        • 実施主体への働きかけ
        • 目標とスケジュールの設定、達成状況の確認
        • 男女共同参画に積極的な企業の表彰や、公共調達、税制等における評価
        • 多種多様なポジティブアクション
      • 政治分野での取組
        • 政党別男女共同参画推進状況の調査、調査結果の公表
        • 女性候補者増加のためのインセンティブ付与、具体的な数値目標の設定等の検討の働きかけ
        • 地方自治体の女性首長ネットワークの形成、地方議会を含めた両立支援体制の整備等についての働きかけ
      • 司法分野での取組
        • 検察官の「2020年30%」に向けた中間目標の設定
        • 裁判官、弁護士の「2020年30%」に向けた中間目標の設定の裁判所、弁護士会等への働きかけ
      • 行政分野での取組
        • 採用及び管理職の登用において、各省庁が「2020年30%」に向けた中間目標を設定
        • 公務員制度改革に際し、女性の登用が進むような取り組み
        • 成績主義の原則を前提としつつもこれまでの慣行にとらわれない女性の職域拡大
        • 中途採用、人事交流等を通じた女性の管理職への登用推進
        • 男性の育児休暇取得促進の率先実施によるワーク・ライフ・バランスの実現
        • 女性比率が低い国の審議会等に重点を置いた参画拡大の取り組み
        • 日本学術会議の女性会員比率及び連携会員比率の向上、女性科学者の登用
        • 地方公共団体及び政府関係機関を含めた行政全体での女性の参画拡大のための取り組みと情報提供
        • 国や地方が実施する事業についての、男女共同参画を要件とするクロスコンプライアンスの活用に向けた検討
      • 経済活動を行っている団体(企業、経済団体、労働組合、協同組合等)での取組
        • 「2020年30%」に向けた中間目標の設定等実効性ある取組を強く働きかけ
        • 女性の参画の推進に関する情報提供や表彰制度
        • 公共調達や税制における男女共同参画に積極的な企業等に対する優遇
        • 労働法令順守、適正な労働条件の確保、男女共同参画への積極的取り組みを公共調達の受託条件とするための法整備の検討
        • 諸外国の先進事例を踏まえた実効性ある具体的なポジティブアクションの検討
        • 家庭責任も評価できる雇用処遇体系の検討、女性労働者のためのメンター制度の導入
        • 女性の活躍推進状況の目安となる値(ベンチマーク)やガイドラインの作成・提供の検討
      • その他の分野での取組
        • 女性の能力発揮がそれぞれの分野の活性化に不可欠という認識の醸成
        • それぞれの分野で「2020年30%」に向けた具体的な目標を設定するよう働きかけ
  • 重点分野2:男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革
    • 進まなかった理由
      • 目指すべき男女共同参画社会の姿をわかりやすく身近なものとして示せなかったことによる社会の認識不足
      • 男女共同参画の視点を反映させるための具体的方策の検討や政策実施主体への働きかけが不十分
      • 固定的性別役割分担意識の解消に向けた世論形成のための理論付け、意識付けのための方法の検討や働きかけの不足
      • 政治のリーダーシップ不足による法整備の遅れ
    • 今後の目標
      • 社会制度・慣行の実質的な男女への影響の検討
      • 性別や生き方に中立な制度の構築
      • 男女ともにライフスタイルを柔軟に選択できる社会の実現に向けた制度・慣行の見直し
      • 効果的な広報・啓発等の実施
    • 施策の基本的方向と具体的取り組み
      • 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し
        • 世帯単位から個人単位の制度・慣行への移行
        • 国際規範・基準の積極的遵守、国内施策における実行
        • 女性の就業調整や非労働力化を促す可能性のある制度の見直し
        • 高齢期の経済的自立につながる制度・環境の整備
        • 国民生活に配慮しつつ、配偶者控除の縮小・廃止を含めた税制の見直しの検討
        • 男女の社会における活動の選択に対する年金制度の中立化
        • 選択的夫婦別氏制度を含む民法の改正、時代の変化に応じた家族法制のあり方の検討
        • 政府の施策、社会制度・慣行が男女共同参画社会の形成に与える影響の調査
      • 国民的広がりを持った広報・啓発活動の展開
        • 固定的性別役割分担意識の解消及び男女共同参画に関する認識の深化・定着のための広報・啓発活動の積極的展開
        • 特に男性や若年層の意識を変えるための広報・啓発に取り組む
        • 地域に根差した身近な情報発信
        • 地方公共団体、NGO、経済界、マスメディア、教育関係の団体等男女共同参画に大きな影響を及ぼしうる団体との連携による戦略的広報・啓発
      • 人権尊重の理念と法律・制度の理解促進及び救済・相談の充実
        • 人権尊重の理念に対する理解、自らに保障された法律上の権利に対する理解、権利の侵害を受けた場合の対応方法についての理解の促進
        • 政府の施策に対する苦情処理体制、人権侵害被害者の救済体制・相談体制の充実
        • 法令や条約のわかりやすい広報による周知
        • 通訳を配置した外国人のための人権相談所の充実等国際化への対応
      • 男女共同参画にかかわる調査研究、情報の収集・整備・提供
        • 男女共同参画社会形成に関する総合的・基本的な課題に対する調査研究
        • 男女の置かれている状況を客観的に把握できる調査の実施、統計情報等の収集・整備・提供
        • 調査に際しては、可能な限り個人のプライバシーに配慮しつつ、可能な限り男女別データを表示して公開
        • 男女共同参画の現状・国民意識、苦情処理等に関する実態把握
        • 男女別調査・統計(ジェンダー統計)の充実
        • ジェンダー予算の実現に向けた調査研究
        • 無償労働(家事、育児、介護、ボランティア活動等)の把握と経済的・社会的評価のための調査・研究
  • 重点分野3:男性、子どもにとっての男女共同参画
    • 進まなかった理由
      • 少子高齢化等に対応するためには男女共同参画社会の形成が不可欠であるという認識が醸成されていない
      • 特に男性の間で男女共同参画が「女性の問題」「ささいな問題」という誤解がある
      • 固定的性別役割分担意識が男性に長時間労働を強いたり、子育てへの参加をためらわせる要因となっている
    • 今後の目標
      • 男女共同参画社会の形成が日本の社会にとっても男性にとっても重要であるという理解を深める
      • 男性自身が固定的性別役割分担意識にとらわれていることからの脱却を図る
      • 長時間労働の抑制等の見直しにより、男性の地域生活や家庭生活への参画を勧める
      • 子どものころから男女共同参画の理解を促進
      • 支援が必要な子どもに対する支援
    • 施策の基本的方向と具体的取り組み
      • 男性にとっての男女共同参画
        • 男性の固定的性別役割分担意識からの脱却に関する調査研究
        • 男性への意識啓発や相談活動の実施
        • 固定的性別役割分担意識からくるプレッシャーと関連があるとされる男性の自殺の予防対策
        • 女性に対する男性による暴力の予防啓発、相談体制の充実
        • 男性の生活・自活能力を高めるための食育等の推進
        • 固定的性別役割分担意識と男性役割のプレッシャー、男性の心身の健康等との関連に関する総合的調査の実施
      • 男性の家庭・地域への参画
        • 働き方の見直し等、男性が育児・介護、地域活動等に参画できる環境整備
        • 定年等で退職した男性の地域活動参画に対する支援
        • 企業における意識啓発
        • 育児・介護休業等の制度の周知啓発、これらの制度を利用しやすい職場環境の整備
        • 長時間労働の抑制
        • 孤立しがちな高齢男性等に対する日常生活自立に向けた支援
        • 仕事と生活の調和のとれた働き方を目指す
      • 子どもの頃からの男女共同参画の理解の促進と将来を見通した自己形成
        • 子どもの頃から男女共同参画の理解を促進し、将来を見通した自己形成ができるよう取り組む
        • 健康状態や性差に応じた適切な自己管理ができるようになるための健康教育や性教育の推進
        • 健康に甚大な影響を及ぼす問題についての対策
        • 思春期の女性の健康を守る食に関する知識の普及啓発
        • HIV/エイズや薬物乱用防止に関する教育・啓発
      • 子どもの健やかな成長と安全で安心な社会の実現
        • 小児医療体制の整備
        • 暴力根絶に向けた環境整備、予防・啓発等の充実
        • 子どもの貧困の連鎖を断ち切るための、社会全体で子どもを支える取組
        • メディア・リテラシーの向上、児童ポルノの根絶
        • 暴力を伴わない人間関係構築のための教育・学習の充実
        • 「人身取引対策行動計画2009」に基づく子どもを対象とした人身取引対策
        • 男女とも子どもにかかわれるような仕事と生活の調和の普及に向けた気運の醸成
        • 子どもにかかわるNPO・NGOの取り組みに対する支援
  • 重点分野4:雇用等の分野における男女の均等な機会と待遇の確保
    • 進まなかった理由
      • 固定的性別役割分担意識が根強い
      • 雇用環境についての法整備が進んでいるにもかかわらず、現場に浸透していない
      • 正規・非正規の待遇格差が男性・女性の待遇格差に直結している
      • 非正規から正規への転換を希望する女性の支援や教育が不十分
      • 税制や社会保障制度の中に女性が自由に働き方を選択することを阻害し、非正規雇用化を促進するものがある
    • 今後の目標
      • ポジティブ・アクションの推進等による男女間格差是正、男女間賃金格差解消、雇用処遇体系の見直し
      • 女性の就業継続支援
      • 非正規雇用の雇用環境改善
      • 起業、自営業における男女の機会均等
    • 具体的取り組み
      • 雇用の分野における男女の均等な機会と待遇の確保
        • 女子学生を含めた新卒就職の支援、募集・採用における年齢制限の禁止の徹底に向けた指導・啓発
        • 男女間賃金格差解消のための具体的な取り組みに労使が着手するためのツール提供、分析、啓発
        • 同一価値労働同一賃金の実効性確保のための職務評価手法の研究開発
        • 労働基準行政と雇用均等行政の連携による体制強化
        • 間接差別禁止に係る現行省令の徹底、間接差別に対する広範な研究
        • コース区分型雇用管理が事実上の男女別雇用管理とならないための留意事項の周知徹底、適正運用のための行政指導
        • 家庭責任を有する労働者への公正な評価の確立
        • セクシャルハラスメント防止の取り組みを企業に促すためのノウハウ提供、消極的な企業への行政指導
        • 労使のみでなく学校等における雇用関連法令・制度の周知
        • 男女雇用機会均等法等に基づく個別紛争解決の援助、相談体制の充実
      • 非正規雇用における雇用環境の整備
        • パートタイム労働法に基づくパート労働者と「通常の労働者」の均衡のとれた待遇の推進
        • 法整備を含めた同一価値労働同一賃金に関する検討
        • 非正規雇用労働者のキャリアアップ、スキルアップが可能な仕組みの構築
        • 非正規から正規への転換を希望する者に対する職業訓練等の支援
        • 短時間正社員制度など公正な待遇が図られた多様な働き方の普及、フルタイム正規雇用との双方向転換のための環境整備
        • 有期労働契約のあり方について、正社員との待遇の均等の問題を含めた検討
        • 正社員と他の労働形態との均等待遇を目指すための施策において、各労働形態でアンバランスが生じないような対策
      • ポジティブアクションの推進
        • 「202030%」目標に向けた具体的な数値目標の設定等、実効性ある推進計画の策定
        • 企業が積極的にポジティブアクションを導入できるようにするための情報提供、表彰制度
        • 公共調達における男女共同参画に積極的な企業の評価
        • 税制における男女共同参画に積極的な企業の優遇措置
        • 公共調達における受託条件に労働関係等各種法令の遵守、適正な労働条件の確保、男女共同参画への積極的取り組みを加える法整備の検討
      • 女性の能力発揮促進のための支援
        • ロールモデルの発掘、成功事例の発信
        • メンター制度の普及推進
        • 女性の育成方針・方法を示すモデルの提供
        • 女性と仕事の未来館における各種セミナー、研修、相談の実施
      • 多様な生き方、多様な能力の発揮を可能にするための支援
        • 育児・介護等により就業を中断した女性の再就職支援体制の充実
        • 短時間正社員制度、テレワーク、在宅就業等の多様な働き方の普及促進
        • 女性の起業に対する支援の充実
        • 自営業における家族従業者の実態把握等、就業環境整備
        • 国民生活に与える影響に配慮しつつ、配偶者控除の縮小・廃止を含めた税制の見直し
        • 年金制度の性別や社会における活動の選択に対する中立化
      • M字カーブの解消に向けた取り組みの推進
        • 「新成長戦略」における数値目標の達成に向けた具体的な工程表の作成
        • 固定的性別役割分担意識の解消、仕事と生活の調和等の積極的推進
  • 重点分野5:男女の仕事と生活の調和
    • 進まなかった理由
      • 厳しい経済状況下で長時間労働の抑制や男性の職場中心のライフスタイルからの転換が進まなかった
      • 仕事と生活の調和に関する一般の理解が進まなかった
      • 仕事と生活の調和が企業の生産性向上や社会・経済の活性化につながるという理解が広がらなかった
      • 子育て支援の拡充が経済社会の急速な変化についていけなかった
    • 今後の目標
      • 子ども・子育て支援策、男女共同参画関連施策との密接な連携
      • 企業、労働者、国、地方公共団体連携の下での仕事と生活の調和の実現
    • 具体的取り組み
      • 仕事と生活の調和の実現
        • 仕事と生活の調和の必要性に関する社会的気運醸成のための効果的取り組み
          • 特に個人生活の充実を強調し、大企業だけでなく中小企業も、正社員だけでなく非正規雇用においても普及するような取組を
        • 長時間労働の抑制、年次有給休暇の取得促進
        • ライフスタイルに応じた多様な働き方の普及(育児・介護休業、短時間勤務、短時間正社員制度、テレワーク等)
        • 男性の育児休業取得促進、男性の家事・育児参加についての社会的気運の醸成
        • 仕事と家庭が両立できる職場環境の整備
        • 次世代育成支援対策推進法にもとづく一般事業主行動計画の策定・公表の促進
        • 仕事と生活の調和や男女共同参画に積極的な企業へのインセンティブ付与(表彰、公共調達・税制等における優遇)
        • 自営業、農林水産業における仕事と生活の調和に向けた気運醸成
      • 多様なライフスタイルに対応した子育て支援策の充実
        • 計画的公的保育サービスの受入児童拡大による保育所待機児童の解消
          • 小中学校の余裕教室・幼稚園等の既存の社会資源の活用
          • 賃貸物件を活用した保育所整備
          • 家庭的保育(保育ママ)の拡充
        • 多様な保育サービスへの対応(延長保育、休日保育、夜間保育、病児・病後児保育、事業所内保育等)
        • 放課後子どもプラン(放課後児童クラブ、放課後子ども教室)の推進
        • 包括的・一元的な次世代育成支援のための制度構築に向けた検討(幼保一体化を含む)
        • 地域における子育て支援拠点やネットワークの充実(一時預かり、幼稚園の預かり保育等)
        • 保育・幼児教育に係る保護者の経済的負担の軽減
      • 妊娠中及び出産後の健康管理対策の推進
        • 労働基準法、男女雇用機会均等法に基づく女性労働者の母性保護及び母性健康管理の周知徹底
        • いわゆる「育休切り」の根絶、妊娠・出産する女性の就業機会確保の徹底
  • 重点分野6:活力ある農山漁村の実現に向けた男女共同参画の推進
    • 進まなかった理由
      • 固定的性別役割分担意識が根強い
      • 地域自治会等の地縁的組織の変革が十分進んでいない
      • 女性の地位確立、活動しやすい環境づくり促進のための制度やその正確な趣旨が現場に浸透していない
    • 今後の目標
      • 農山漁村の「6次産業化」に向けた女性の参画の推進
      • 固定的性別役割分担意識の解消、女性を支援する制度の拡大と有効活用
      • 農山漁村における仕事と生活の調和の推進
      • 過疎化、少子高齢化等の農山漁村を取り巻く状況変化に的確に対応
    • 具体的取り組み
      • 意識改革と政策・方針決定過程への女性の参画の拡大
        • 固定的性別役割分担意識の解消
        • 農山漁村の男女が「個」としての主体性を確保するための啓発活動
        • 女性農業委員等女性リーダーへの研修、女性リーダー層の育成とネットワーク化
        • 農業委員や農協役員等の女性の登用についての「2020年30%」に向けた具体的目標の設定
        • 地縁的組織における男女共同参画の視点
        • 農山漁村における男女共同参画の実態把握のための男女別データの把握
      • 女性の経済的地位の向上と就業条件・環境の整備
        • 農業者、林業者、漁業者における家族経営協定の普及と拡大
        • 女性農業士、女性認定農業者、女性指導漁業士等の育成を図る取組
        • 農地等の固定資産の形成が女性の地位向上に資する効果の把握
        • 消費者ニーズへの対応等女性の農業への取り組み拡大
        • 「6次産業化」における女性の取り組みの支援
        • 新規就農希望の女性の実態把握
        • 男女共同参画の視点に立った就農支援及び広報・啓発
        • 農作業事故の男女別データの把握、防止対策強化
        • 農業機械等の設計、林業の現場、漁港の整備等における女性による職種の選択や安全面の強化に配慮した対策の推進
      • 女性が住みやすく活動しやすい環境づくり
        • 家族経営協定の締結における仕事と生活のバランスへの配慮
        • 育児・介護にあたる女性の支援、男性の家事・育児への参加促進
        • 地域内の「助け合い組織」の設置、配食サービス等の支援
        • 公共施設、歩行空間等のバリアフリー化
        • 女性農業者、若い農業者の農業者年金への加入促進
  • 重点分野7: 高齢者、障害者、外国人など様々な困難を抱える人々が安心して暮らせる環境の整備
    • 進まなかった理由
      • 雇用・就業における男女間格差が女性の貧困の原因であるといった、男女共同参画との関連の認識が不十分だった
      • 雇用・就業の変化、家族や地域の変容にセーフティネットが追い付かず、生活困難者を増加させてしまった
      • 個人の状況に応じたきめ細やかな支援を行うための国、地方、民間団体の連携が不十分だった
    • 今後の目標
      • 女性は男性に比べて長寿であり、高齢者人口に占める女性の割合は高くなるため、高齢者施策の影響は女性のほうが強く受ける
      • 女性の相対的貧困率は男性より高く、特に単身高齢世帯と母子世帯で高い
      • 単身高齢男性や父子世帯が地域で孤立する等の問題の背景には、固定的性別役割分担意識が根強いことや、仕事と生活の調和が確立されていないことがある
      • これらの問題を解決するためには、男女共同参画の推進が不可欠
      • よって男女共同参画の視点に立った環境整備を進める必要がある
    • 具体的な取り組み
      • 高齢者の自立した生活に対する支援
        • 高齢男女の就業促進、能力開発、社会参加促進のための支援
        • 高齢期の経済的自立につながるような、ライフスタイルに中立的な税制・社会保障制度の構築
        • 就労における男女の均等な機会と公正な待遇の確保
        • 高齢期の安定した生活を実現する公的年金制度の構築
        • 単身高齢者の生活支援、高齢者の状況に配慮したICTの普及と住まいの確保
        • 高齢者の虐待や消費者被害への対応
        • 性差医療の推進(生活習慣病対策、介護予防対策)
        • 女性の介護負担軽減に向けた介護支援の充実と良質な介護基盤の構築
        • 国民の理解を深めるための啓発・広報活動
        • バリアフリー・ユニバーサルデザインの推進
      • 障害者の自立した生活の支援
        • 障害のある男女それぞれのニーズに配慮したサービスの整備
        • 障害者が社会生活を送るうえで直面する物理的な障壁、制度的な障壁、文化・情報面での障壁、意識上の障壁等の除去に向けた対策の推進
        • 障害者にかかる制度の集中的な改革
        • 応能負担を基本とする総合的な支援制度の構築
        • 国民の理解を深めるための啓発・広報活動
        • バリアフリー・ユニバーサルデザインの推進
      • 外国人
        • 日本で働き、生活する外国人への教育、住宅、就労支援、多言語での情報提供や相談体制の整備
        • 外国人や外国人の親を持つ子どもの就学及び修学上の困難についての、実態を踏まえた支援
        • 配偶者からの暴力の被害者である在留外国人女性への支援(専門知識を持った母国語通訳者の養成等)
        • 「人身取引対策行動計画2009」に基づく取組
      • 貧困等様々な困難を抱える人々への対応
        • 雇用・就業の安定に向けたセーフティネットの再構築
        • ライフスタイルに中立な税制・社会保障制度の構築
        • 就労における男女の均等な機会と公平な処遇の確保
        • 女性の就業継続や再就職の支援
        • 仕事と生活の調和
        • ひとり親世帯に対する状況に応じた就業・子育て・生活支援
        • 特に母子世帯の養育費確保のためのさらなる方策の検討
        • 貧困の世代間連鎖を断ち切るための教育費の負担軽減
        • 教育領域と職業領域の連携による、若年期から自立に向けた力を育成するための教育の充実、若年期の自立支援
        • 制度の狭間に置かれた人々への対応のための一貫した支援、支援主体間の連携強化
        • 女性であることでさらに複合的な困難を抱える場合等についての実態把握、人権教育・啓発、人権侵害被害者の救済
        • その他、男女共同参画会議の意見「新たな経済社会の潮流の中で生活困難を抱える男女について」に基づく取組
  • 重点分野8: 女性に対するあらゆる暴力の根絶
    • 進まなかった理由
      • 啓発活動の効果が限定的で、社会全般の認識を向上させるに至らなかった
      • 性犯罪・性暴力に関する法制度や行政側の取り組みが十分な救済になっていない
      • インターネットや携帯電話の普及に伴い、これらを介した新たな形態の被害が次々と発生してきた
      • 被害者支援のための各機関の取り組みと相互連携が被害者の実情やニーズに即したものとなっていない
      • 重大事件等の被害に関する十分な検証・分析がなされず、再発防止につながらなかった
      • 経済的・社会的に自立できないために被害者が暴力を受忍せざるを得ない環境に置かれてしまうケースがある
    • 今後の目標
      • 社会認識の徹底等根絶のための基盤整備
      • 配偶者からの暴力、性犯罪等暴力の形態に応じた幅広い取組
    • 具体的な取り組み
      • 女性に対する暴力の予防と根絶のための基盤づくり
        • 官民連携の広報活動、若年層を対象とした予防啓発の拡充、教育・学習の充実
        • ケーススタディの活用等による現場における対応に重点を置いた研修の充実
        • 民間団体等も活用した電話相談・窓口相談の開設時間拡大、電話相談窓口の番号統一化等のサービス向上
        • 表現の自由に配慮しつつ、公共の場における性的な広告の規制
        • 被害者支援を行う民間団体の実態把握と活動基盤の強化、官民双方の支援・連携の仕組みの構築
        • 被害の形態や被害者の属性等に応じた相談、保護、生活・就業支援、情報提供
        • 中長期的な見守り等切れ目のない被害者支援
        • 重大事件等の十分な検証・分析
        • 実態把握のためのデータのあり方の検討、問題意識の向上や効果的な施策の立案に資する調査研究
      • 配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護等の推進
        • 被害者支援等に係るワンストップサービスの構築
        • 現場ニーズに即した研修の実施、二次被害の防止や適切な支援のための相談員の質の向上・維持
        • 市町村を主体とした自立支援プログラムの実施等
        • 保護命令制度の実態とそれを取り巻く状況の分析と配偶者暴力防止法の見直しを含めた検討
        • 加害者に対する適切な処罰の徹底、刑事施設・保護観察所・社会内での更生プログラムの調査研究
        • 交際相手等からの暴力の実態把握、相談体制の拡充・周知徹底
        • 暴力を伴わない人間関係を構築する観点からの若年層に対する予防啓発
        • 配偶者及び交際相手からのストーカー行為に対する被害者の安全確保及び加害者への適正な対処の徹底
      • 性犯罪への対策の推進
        • 性暴力被害者専門のワンストップ支援センターの設置促進
        • 医療機関における支援体制、啓発・研修の強化
        • 被害者に対する中長期的・包括的支援の推進、医療費・カウンセリング費用の助成、専門の看護士やコーディネーターの養成支援
        • 二次被害防止のための被害者のプライバシー保護
        • メディアを通じた情報発信による性犯罪に対する一般社会の理解増進
        • 教育・医療・社会福祉施設・スポーツ分野における指導的立場の者等に対する啓発強化
        • 警察・検察における専門的知識や理解の深化、捜査体制の充実
        • 強姦罪の見直し(非親告罪化等)等の罰則のあり方の検討、出所者の所在確認等効果的な再犯防止策の検討
      • 子どもに対する性暴力の根絶に向けた対策の推進
        • 学校、児童福祉施設等における、子どもが相談しやすい環境の整備
        • 性的虐待の兆候を把握して児童相談所等と的確に連携するための研修・広報啓発
        • 虐待を受けた児童等を発見した場合の児童相談所等への通告義務の周知徹底
        • 児童相談所・警察における性暴力・性的虐待の認知・把握、被害児童の保護、加害者の摘発と適正な処罰
        • 子どもの被害直後及びその後の継続的専門的ケアの検討、専門知識を備えた人材の育成
        • 児童ポルノ防止に向けた国民運動の実施、流通防止対策の推進、児童ポルノ法の見直し、漫画・CG等の規制のあり方の検討
        • 出会い系サイト、SNS等非出会い系サイトを介した児童買春防止のための関係業界の自主的取り組みの促進、有効な対策の検討
        • 通学路や公園等における防犯・安全対策の強化、性犯罪の前兆となる行為に対する積極的な捜査・警告の実施
        • 子ども及び保護者のメディアリテラシーの向上
      • 売買春への対策の推進
        • 売買春にかかわる女性に対する関係機関の対応のあり方の見直し、婦人相談所における自立支援プログラムの見直しを通じた生活再建等の総合支援
        • 関係法令の厳正かつ適切な運用による取り締まりの強化、売春防止法の見直しを含めた検討
        • 売買春の防止に向けた広報啓発及び教育の充実
      • 人身取引対策の推進
        • 平成21年12月策定の「人身取引対策行動計画2009」に基づく被害発生状況の把握・分析、被害者の発見・保護、多言語ホットラインの運用、関係機関・支援団体による支援の充実、広報啓発、男性被害者の保護対策の検討
      • セクシュアル・ハラスメント防止対策の推進
        • 事業者の意識改革、男女雇用機会均等法に基づく事業主が講ずべき措置に関する指針の周知
        • 非正規労働者も含めた相談体制の整備
        • セクシュアル・ハラスメントによって精神疾患等を発病した場合について、労働災害にあたる場合があることの周知徹底
        • 教育・医療・社会福祉施設・スポーツ分野等における実態把握、被害の未然防止、行為者に対する厳正な対処と被害者の精神的ケアのための体制整備
      • メディアにおける性・暴力表現への対応
        • 女性を専ら性的または暴力行為の対象とするメディアは「人権侵害」であるという観点からの広報啓発
        • メディア・リテラシー向上のための取り組み
        • 性・暴力表現が人々の心理・行動に与える影響についての調査方法の検討
        • インターネット上の児童ポルノ画像の流出防止対策の推進、ブロッキング導入等閲覧防止対策の検討
        • メディア産業の性・暴力表現に関する自主的取り組みの促進
        • DVD、ビデオ、ゲーム等バーチャルな分野における規制を含めた対策のあり方の検討
  • 重点分野9: 生涯を通じた女性の健康支援
    • 進まなかった理由
      • リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」(性と生殖に関する健康と権利)の考え方が認識されていない等人生の各段階を通じた女性の健康の確保が重要であるという認識が普及していない
      • 性差医療の取り組みが十分に進んでいない
      • 女性の医師等の仕事と生活の調和など就業を継続する環境整備が十分でない、これにより小児科、産婦人科での医師不足が起こっている
    • 今後の目標
      • 男女が互いの身体的性差を十分に理解しあい、人権を尊重しつつ生きることは男女共同参画の基本
      • そのためには心身とその健康についての正確な知識と、健康を享受するための主体的な行動が必要
      • 特に女性は妊娠、出産といった男性と異なる健康上の問題に直面する
      • そこで男女の、特に女性の生涯を通じた健康を支援するための総合的な対策を推進
    • 具体的な取り組み
      • 生涯を通じた男女の健康の保持増進
        • 健康相談、健康教育、普及啓発、健康診査・指導などの推進
        • 寝たきりにならずに健康に過ごすための成人期・高齢期の女性の健康づくり支援
        • 若い女性のやせすぎや中高年の肥満防止等、食育の推進
        • 科学的根拠に基づいた健康情報の収集・分析・提供
      • 妊娠・出産等に関する健康支援
        • 出産にかかる経済的負担の軽減
        • 市町村による妊婦等に対する早期の妊娠届出の勧奨、妊婦健診の公費負担による妊婦の健康管理の充実及び経済的負担の軽減
        • 不妊治療に関する経済的支援の充実、不妊専門の相談体制の充実
        • 仕事と生活の調和の推進による不妊治療のための環境整備(休暇取得等)
        • 周産期医療や救急医療体制、小児医療体制の充実
        • 学校教育全体を通じた適切な性教育の推進
        • 人工妊娠中絶・生殖補助医療に関する法制度の検討
      • HIV/エイズや子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染をはじめとする性感染症の予防から治療までの総合的な対策の推進
        • HIV/エイズ、子宮頸がんの原因となるHPVへの感染をはじめとする性感染症の予防に関する積極的な啓発活動
        • 医療・検査・相談体制の充実
        • 研究開発の推進
        • HIV/エイズ等についての発達段階に応じた教育の推進
      • 薬物乱用、喫煙・飲酒対策の推進
        • 薬物の供給遮断、乱用者の取り締まり等需要の根絶
        • 薬物乱用防止に関する教育・啓発
        • 喫煙に関する正確な情報提供
      • 性差医療の推進
        • 男女の精神的・身体的性差を踏まえた医療に関する調査・研究の充実
        • 国民・医療関係者に対する性差医療に関する知識の普及
        • 健康や医療サービス提供に関する男女別データの収集
        • 女性外来、性差医療に関する拠点病院の整備等の体制整備
        • メンタル面で孤立しやすい男性の相談・自殺予防も含めた男女の心身の健康維持の支援
        • 性差に応じたがん検診や生活習慣病の予防施策等の推進
      • 医療分野における女性の参画の拡大
        • 医師、看護師、助産師、女性医療技術者等の仕事と生活の調和の確保
        • 保育所の充実、メンター制度等継続就業支援
        • 離職後の復帰支援、助産師の技能の活用等の促進
      • 生涯にわたるスポーツ活動の推進
        • 地域において、男女を問わずスポーツに親しむことができる環境の整備
        • 男女を問わず、地域の実態や住民のニーズに応じたスポーツに関する指導ができる人材の養成・活用
        • 女性のスポーツ指導者育成、スポーツ団体における政策・方針決定過程への女性の参画の拡大
第33回 平成22年2月18日(木)

出席者(肩書は全て当時のもの)
鳩山由紀夫(内閣総理大臣)

議長:
平野博文(内閣官房長官)

議員:
福島みずほ(男女共同参画担当大臣)
原口一博(総務大臣)
千葉景子(法務大臣)
菅直人(財務大臣)
川端達夫(文部科学大臣)
細川律夫(厚生労働副大臣:長妻昭厚生労働大臣代理)
松下忠洋(経済産業副大臣:直嶋正行経済産業大臣代理)
辻元清美(国土交通副大臣:前原誠司国土交通大臣代理)
田島一成(環境副大臣:小沢鋭仁環境大臣代理)
中井洽(国家公安委員会委員長)
家本賢太郎(クララオンライン代表取締役社長)
岩田喜美枝(資生堂副社長)
岡本直美(連合副会長)
帯野久美子(インターアクト・ジャパン代表取締役)
鹿嶋敬(実践女子大教授)
勝間和代(経済評論家・公認会計士)
勝俣恒久(東京電力取締役社長)
加藤さゆり(全国地域婦人団体連絡協議会事務局長)
神津カンナ(作家)
佐藤博樹(東大教授)
山田昌弘(中央大教授)

出席者:
仙谷由人(国家戦略担当大臣)
楠田大蔵(防衛大臣政務官)
西村智奈美(外務大臣政務官)


議事録要旨
総理あいさつ(鳩山)
  • 21世紀はソフトパワーの時代
    • 医療、介護、教育、環境の分野で、ソフトパワーの重要性が増した
    • これまでは男性本位の政治だったが、これからは女性性が大事になってくる
    • そのわりに、日本では女性の参画が進んでいない
    • 21世紀にふわさしい日本のあるべき姿が作られていくようにお願いする
第3次男女共同参画基本計画について
  • 専門調査会における議論について(鹿嶋)
    • 目指すべき社会
      • 男女が個性と能力を発揮することによる、多様性に富んだ活力ある社会
      • 男女の人権が尊重され、尊厳をもって個人が生きることのできる社会
    • 第2次計画策定後の社会情勢の変化
      • 少子・高齢化の進展と人口減少社会の到来
        • 労働力人口の減少
        • 単身世帯、ひとり親世帯の増加
        • 地域社会における人間関係の希薄化
      • 経済の低迷と閉塞感の高まり
        • 経済の低成長の継続と消費の低迷
        • 地域経済の低迷・疲弊
        • 成長分野への転換の遅れによる国際的プレゼンスの低下
      • 非正規労働者の増加と貧困・格差の拡大
        • 失業者や不安定雇用者の増加
        • これまで常識とされてきた前提の崩壊
          • 「男性正社員は収入が安定している」
          • 「誰もが結婚できる」
        • 貧困の世代間連鎖
      • グローバル化と国際的な人の移動の増加
        • 定住外国人の増加
        • 企業の国際展開
        • 国際的な規範・基準と、国内の制度・慣行の調和の必要性
      • 男女共同参画基本法施行後10年の反省
        • 男女共同参画の推進が不十分
        • 固定的性別役割分担意識が消えていない
        • 「男女共同参画=働く女性の支援」という印象を与えてしまい、本来あらゆる立場の人にとって男女共同参画が必要であるという本来の認識が広まらなかった
        • 政策・方針決定過程におけるリーダーシップの不足により、制度や枠組みの整備が進まなかった
        • 男女のセーフティネットや女性のライフコースへの配慮が足りず、制度や枠組みの整備が成果につながらない場合があった
    • 第3次男女共同参画基本計画の基本的考え方
      • 基本的考え方
        • 身近な男女共同参画の推進
        • 積極的な意識改革・制度改革の推進
        • 男女共同参画の視点を重視した雇用・セーフティネットの推進
      • 取組みにあたっての留意点
        • 固定的性別役割分担意識を前提とした制度・慣行の積極的見直し
        • 性差別の禁止、女性に対する暴力の根絶に向けた対策の充実
        • ワーク・ライフ・バランスの施策と子ども・子育て支援策の密接な連携
        • 女子差別撤廃委員会の最終見解、国連婦人の地位委員会の成果等国際的規範・基準の取り入れによる国際的協調
        • できる限り具体的な数値目標を設定し、フォローアップを行って実効性あるものとする
      • 新たな視点
        • 女性の活躍による社会の活性化
        • 男性にとっての男女共同参画
        • 子どもにとっての男女共同参画
        • 生活困難を抱える人々への対応
        • 地域における身近な男女共同参画の推進
      • 喫緊の課題
        • 雇用・セーフティネットにおける男女共同参画の推進
        • 実効性あるポジティブ・アクションの推進
        • 女性に対する暴力の根絶
        • より多様な生き方を可能にする社会システムの実現
        • 推進体制の強化
    • 重点分野
      • エンパワーメント・多様な視点
        • 政策・方針決定過程への女性の参画の拡大
        • 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革
        • 男性・子どもにとっての男女共同参画の推進
      • 働く場
        • 雇用等の分野における男女の均等な機会と待遇の確保
        • 男女の仕事と生活の調和
        • 活力ある農山漁村の実現に向けた男女共同参画の推進
      • 安全で安心な環境
        • 高齢者、障害者、生活困難者、外国人等全ての人々が安心して暮らせる環境の整備
        • 女性に対するあらゆる暴力の根絶
        • 生涯を通じた女性の健康確保
      • 教育・啓発
        • 男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育・学習の充実
        • 科学技術・学術分野における男女共同参画の推進
        • メディアにおける男女共同参画の推進
      • 地域・国際
        • 地域における男女共同参画の推進
          • 地域生活、まちづくり、観光、防災、環境
        • 国際社会の「平等・開発・平和」への貢献
    • 推進体制
      • 国内本部機構の強化
        • 男女共同参画会議
        • 男女共同参画推進本部
        • 男女共同参画推進連携会議
      • 監視機能の強化
        • 基本計画の実施状況
        • 女子差別撤廃委員会最終見解等の実施状況
        • 問題があれば男女共同参画会議に報告
      • 地方公共団体や民間団体等における取組への支援
        • 国立女性教育会館
        • 女性センター・男女共同参画センター
        • 上記活動拠点間の連携強化等
    • コメント
      • 現在は不況で労働力過剰だが、労働人口はすでに減少し始めている
      • これに対応するためには、外国人を受け入れるか、高齢者を使うか、女性を使うかの三択
  • 雇用分野における女性の活躍の促進について(岩田)
    • コメント
      • 女性の活躍は労働力人口の減少に歯止めをかけるために必要
      • また、女性の活躍が企業に多様性をもたらし、新しい価値を生み出す源泉となる
    • M字カーブの解消
      • 日本の女性は育児期に継続就業が難しいため、30代になると労働力率が下がる(M字カーブ)
        • 主要国でM字カーブとなっているのは日本と韓国だけ
      • 原因
        • 出産退職の多さ
          • 出産前後に仕事を辞めてしまう人の割合が67.4%(平成13年度)
        • 男性の長時間労働
          • 子育て世代の男性のおよそ2割が週60時間以上働いている
          • これにより女性の仕事と子育ての両立が困難になっている
    • 女性の非正規雇用率の高さ
      • 女性の非正規雇用率は半分以上
      • 子育て後に再就職する場合、正社員としての雇用機会がほとんどないことが大きな原因
    • 管理職として働く女性の少なさ
      • 日本と韓国のみ、管理職女性の割合が1割未満
      • 出産によるキャリア中断が大きな影響をもたらしている
    • どうすればよいか
      • まずはM字カーブをなくすこと=共働きで、子育てをしながら働き続けるのが当たり前の社会にすること
      • 具体策
        • 保育所や学童保育の整備
        • 正社員の長時間労働の是正
  • 女性に対する暴力について(神津)
    • 配偶者からの暴力
      • 身体的暴力、心理的攻撃、性的強要のいずれかを受けたことがある女性の割合は3割
      • 1割は何度も受けている
    • 交際相手からの暴力
      • 女性の13%が経験している
    • 異性からの性交の強要
      • 小学校入学前から中学生までの低年齢での被害が2割を占める
      • 被害女性の6割以上は誰にも相談していない(できない)
    • メディアにおける性・暴力表現
      • 広告、漫画、雑誌等の出版物に加えてインターネット、ゲームでの表現が国際的に厳しい批判を受けている
    • 対策
      • 若年層での暴力への注意喚起
      • 学校での教育
      • 子どもを性の対象とする風潮を容認しない社会づくり
      • 法的に充実してきている被害者の支援体制に基づく市町村の取り組み強化、官民の連携
      • 児童ポルノを含めたメディアの表現に対する規制
  • ワーク・ライフ・バランスについて(勝間)
    • 女性しか子どもが産めないという状況の中では、長時間労働を是正し、ワーク・ライフ・バランスを保てない限り男女共同参画の実現は不可能
    • しかし、長引く不況により労働環境の改善は遅々として進まず、公的財源も不足して男女共同参画実現のためのサポートもできない
    • すなわち、景気回復がなければ男女共同参画も進まない
    • 対策
      • 景気回復のためのインフレターゲットを現状の1%から2%へと高く設定する
        • これにより成長を促し、税収を増やして増分を公的投資に振り向ける
      • 長時間労働規制の導入
        • 週40時間を上限とする
        • 女性管理職が少ないのは、長時間労働しないと管理職になれないから
  • 選択的夫婦別姓について(山田)
    • 日本はその昔夫婦別姓だったが、明治時代に同姓にした
    • 先進国で夫婦同姓を強制するのは日本だけ
    • 女性の自立の障害になる
    • 少子化を深刻にする一因
  • 雇用システムについて(山田)
    • 新卒一括採用、正規雇用と非正規雇用の間の大きな壁、女性差別的慣行等
    • 一旦正社員を辞めた女性の自立の機会を奪う
    • さらに、正社員から漏れた男性は女性以上に厳しい立場に置かれる
    • 雇用システムの改善は女性のためではなく、労働者全ての問題である
  • 男女共同参画大臣コメント(福島)
    • 第3次基本計画を実効性のあるものにする
      • なぜ進まなかったかを分析する
      • 数値目標や工程表を設定する
      • 第3次基本計画をもって男女共同参画推進のアクションプランとする
    • 雇用を前面に出す
      • 女性が望めば働き続けることのできる社会
      • 働けば生活に困らない賃金を確保できる社会
      • 男女間賃金格差の解消、M字カーブの解消、均等待遇、長時間労働規制、非正規雇用の問題等
    • ジェンダー主流化
      • 性差別の禁止
      • 固定的役割を前提とした制度・慣行の見直し
      • ジェンダー統計、ジェンダー予算、家事等の無償労働、社会制度の世帯単位から個人単位化を盛り込む
    • 企業や経済界を巻き込んだ男女共同参画
      • 女性の活躍が企業の活性化につながる
      • 基本計画には女性の活用・活躍を後押しする施策を盛り込む
    • 個人の人権の尊重、社会的少数者の問題
      • 子どもの問題への対応
      • 女性の貧困の問題
      • 外国人や移住労働者といった「マイノリティ」への対応
    • 女性に対する暴力の根絶
    • 国際的な理念の重視
      • 女性差別撤廃委員会からの総括所見の全ての項目を基本計画で点検
      • 国際的な概念や考え方(ジェンダー、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ等)の重視
    • 策定過程の透明化
      • 策定過程を透明化
      • 策定過程においてNGOを含めた国民の意見を反映
議論
  • 川端 学校教育における男女共同参画への取り組みを進めていきたい。科学技術分野での女性研究者の割合が世界的に低い(13%)のは、子どもの育児・教育環境が整っていないから。環境整備を重点的にやっていきたい。
  • 仙谷 実効性あるものにするというわりには、全然エッジが効いてない。これでは10年経っても事態は進展しない。障害者雇用促進法のように賦課金を取るくらいのことをやらないと女性の進出は進まない。産科と小児科が少ないのも女性が勤務医を続けられないせい。それから保育の保証も企業や公務労働の現場でしっかりやらせる。多少乱暴なくらいのことをやらないと事態は進まないのではないか。それくらいのことをやらないと進まないし、良質な労働力を取り逃がして人口も減る。絶対成長なんかしない。インフレターゲットだけでは成長しない。
  • 原口 ビジョンは数値化しなければいけない。声を拾うためにはアドボケート(唱道?)機能が必要。進捗状況を知るためのモニタリングも重要。「新しい公益」を入れることも必要。
男女共同参画に関する重要課題について
  • 民法改正について(千葉)
    • 今国会でなんとしても提出したいが、現在は中身をここで説明できる状況ではない
    • 女子差別撤廃条約選択議定書と併せて今スタートできないようでは、国際社会から厳しい叱責をもらうことになる
  • 女子差別撤廃条約選択議定書の批准について(西村)
    • 個人通報制度
      • 個人の権利の救済のために非常に注目すべき制度
      • 外務省では個人通報制度関係省庁研究会を開催して検討中
      • NGOからも強い期待
    • 引き続き関係省庁と検討を進めたい
  • 国家公務員の管理職に占める女性割合について(福島)
    • 目標は平成22年度末に少なくとも5%
    • 平成20年1月現在で2.0%
    • 府省別では0%というところもあり、引き続き努力をお願いしたい
  • 内閣府の公契約におけるポジティブ・アクションについて(福島)
    • 趣旨
      • 男女共同参画やワーク・ライフ・バランスに取り組む企業を国として積極的に評価・支援
      • これにより企業の自主的な取組を促進
    • 地方公共団体における取組
      • 平成19年時点で27都道府県、3政令指定都市、14市町村で公契約におけるポジティブアクションを実施
    • 内閣府での取組
      • 男女共同参画、ワーク・ライフ・バランスに関連する調査の委託先選定のための入札で、男女共同参画等に積極的に取り組む企業を評価する予定
        • 女性雇用率
        • 男女共同参画の推進に関する方針の明文化、従業員への周知の有無
        • 男女共同参画を促進するためのポジティブアクションの実施の有無
        • くるみんマークの取得や一般事業主行動計画策定の有無
        • ノー残業デーの設定など労働時間縮減に向けた取り組みの有無
    • さらなる取組の検討
      • 上記取組の効果・影響の十分な検証
      • 調査以外の広報等の入札案件への適用可能性の検討
    • 協力の要請
      • 上記取組について、各府省でも同様の仕組みの検討をお願いしたい
議論
  • 松下 8年前にこの会議に提示された資料と、現状はほとんど変わっていない。仙谷大臣の言ったように、本気で命がけでどうするのかということをやらなければならない。
  • 加藤 地域コミュニティのレベルでの男女共同参画はかなり遅れている。PTA、農協など生活レベルの改善のためにも、関係省庁にはポジティブアクションのさらなる拡大を検討してほしい。
  • 勝間 M字カーブは新卒一括採用を辞めない限り無くならない。また、女性への教育投資が足りない。学生の段階で大学進学率、大学院進学率に大きな差がある。
  • 鹿嶋 年収2,300万円の非正規雇用が1000万人を超す時代になってもなお、固定的性別役割分担意識が根強いことが全ての原因。今の時代、男女共働きという形を取らざるを得ないという現状を国民に訴え、その際に男女共同参画の視点が欠かせないということも強調したい。パンチを効かせるとすれば雇用。
議長あいさつ(平野)
  • 女性の活躍は新しい成長戦略の一つであるということを踏まえて検討を進めたい
  • 6月の答申に向けて検討を進めていきたい

感想

第3次基本計画の重点分野に「生涯を通じた女性の健康確保」という項目がありますが、本来「性別を考慮した健康の確保」とでもすべきではないでしょうか。男性が置き去りになっているような印象を受けます。

夫婦同姓について、女性の自立を妨げるというのはなんとなくわからないでもないですが、少子化を深刻にするとかいう意見はあまりに飛躍しすぎていないでしょうか。

ポジティブアクションのように女性の地位を向上させるための努力は行われていますが、一旦弱い立場(非正規)に置かれた男性にはそのような機会すら与えられません。女性の比率を伸ばすという目先だけの問題ではなく、日本の雇用システムにはもっと根本的な問題があるという気がします。今のままでは、男女一緒に不幸になる気がします。

仙谷大臣が言っているように、もう理屈どうこうの段階ではないのかもしれません。仙谷大臣は女性の労働問題とワーク・ライフ・バランスについて述べていますが、労働時間規制や均等待遇の問題も然りです。罰則規定を設けるというのは、悪くないと思います。

それから、新卒一括採用は終身雇用とセットになって初めて意味のある慣行だと思います。終身雇用が崩れた現代にはなじまないと思います。


参考
議事録
本家議事要旨
配布資料
第7回 平成22年4月8日(木)
出席者(肩書は全て当時のもの)
議長:
鳩山由紀夫(内閣総理大臣)

副議長:
枝野幸男(行政刷新担当大臣)

議員:
菅直人(副総理・財務大臣)
平野博文(内閣官房長官)
仙谷由人(国家戦略担当大臣)
原口一博(総務大臣)
片山善博(慶応大教授)
加藤秀樹(行政刷新会議事務局長)
草野忠義(連合総研理事長)
茂木友三郎(キッコーマン会長CEO)
吉川廣和(DOWAホールディングス会長CEO)

担当副大臣・政務官:
古川元久(内閣府副大臣)
泉健太(内閣府大臣政務官)

各省副大臣・政務官:
長浜博行(厚生労働副大臣)
馬淵澄夫(国土交通副大臣)
榛葉賀津也(防衛副大臣)
後藤斎(文部科学大臣政務官)


議事要旨
総理あいさつ(鳩山)
  • 平成22年度予算について
    • 行政刷新会議の事業仕分けが行われた結果組まれた予算
    • 画期的なものだと思っている
  • 行政事業レビュー
    • 4省から報告を受ける予定
    • 事業仕分けを行政自身が内省化する
  • 事業仕分け第2弾が始まる
行政刷新担当大臣あいさつ(枝野)
  • 行政事業レビューの報告について、意見を伺いたい
  • 行政刷新会議の運営全般や行政刷新の様々な提案も議論してほしい
行政事業レビューの行動計画について(参考資料2参照)
  • 厚生労働省(長浜)
    • 基本的考え方
      • 事務次官をトップとする「省内事業仕分けチーム」における自主的取り組み
        • 昨年12月に大臣指示により設置
        • 独立行政法人・政府系公益法人の事業見直し
        • 平成23年度概算要求に向けた事業見直し
      • 行政事業レビューの実施
        • 省内事業仕分けの取り組みを活かす
        • 行政事業レビューの枠組みの中で、一体的に実施
    • 実施体制
      • 省内事業仕分けチーム
        • 責任者:長浜副大臣(予算監視・効率化チームリーダー)
        • 副責任者:山井大臣政務官(予算監視・効率化チームサブリーダー)
        • 主査:事務次官
        • 主査代理:総括審議官
        • 副主査:大臣官房参事官(総務担当)、大臣官房参事官(会計担当)、政策評価官
        • 省内の各部局、地方部局等は事業の実態把握等の取り組みに協力する
          • 行政事業レビューシート作成
          • 現地調査支援
        • 事務局は大臣官房総務課、大臣官房会計課及び政策評価官室が担う
      • 省内事業仕分け実態把握プロジェクトチーム(実態把握PT)
        • 3チーム構成
          • Aチーム:保健福祉分野担当
          • Bチーム:労働分野担当
          • Cチーム:社会保険分野担当
        • 事業の実態把握
          • 厚生労働省の全ての事業について事業ごとに行政事業レビューシートを作成
          • 事業シート作成を通じて事業の実施状況や予算の支出先及び使途等の実態を把握
          • 必要に応じ、実態把握PTが省内事業仕分けチームの提示する論点や調査事項を踏まえて現地調査を実施
        • 自己点検(事業見直し案の検討)
          • 事業の実態を踏まえ、本来の事業目的との合致するか、真に効率的・効果的な支出となっているか等を点検
          • 点検は事業所管部局が実施する
        • 公開プロセス(事業仕分け)
          • 事業の実態、自己点検結果を踏まえて、外部の識者・経験者を交えて公開プロセスを実施
          • 公開方法:
            • 一般からの傍聴者を募る
            • 議事録は後日速やかに公開
            • その他具体的な公開方法は現在検討中
          • 外部の識者・経験者
            • 厚生労働省が選定した民間有識者
            • 行政刷新会議が指定する外部の識者・経験者
        • 結果の公表、概算要求への反映
          • 公開プロセスの結果は中間まとめとして公表
          • 公開プロセスにかからない事業に対してもレビューを実施し、公開プロセス結果に基づき横断的に見直し
          • 行政事業レビューの結果は平成23年度予算の概算要求に反映し、反映状況を公表
          • また、組織・制度の見直しにも活用
        • 行政事業レビューの実効性向上のための施策
          • 国民や職員からの意見・提言募集
            • インターネット等を活用した意見・提言の募集
            • 有効なものは取組みとして実践
          • 人事評価への反映
            • 人事評価の目標設定にあたり、「コスト意識・ムダ排除」の視点、予算執行の効率化に関する取組みを盛り込む
    • 今後のスケジュール
      • 4月~
        • 公開プロセス対象事業の選定
        • 事業所管部局から省内事業仕分けチームへの事業説明
        • 実態把握PTによる現地調査
        • 実態把握PTから省内事業仕分けチームへの報告
        • 実態把握PTからの報告を受け、自己点検を実施
        • 公開プロセス対象事業のレビューシート公表、国民からの意見募集
      • 5月末頃~
        • 公開プロセスの実施
      • 6月~
        • 公開プロセスの結果を中間まとめとして公表
        • 公開プロセスにかからない他の事業のレビューを実施
          • 公開プロセス結果の視点に基づき、横断的な見直しも実施
        • 行政事業レビューの結果を概算要求に反映
      • 8月末
        • 概算要求及びレビューシート最終版を公表
  • 国土交通省(馬淵)
    • 行政事業レビューの実施体制
      • 国土交通省予算監視・効率化チームが主体となって取り組む
      • 行政事業レビューの実施にあたっては、行政事業レビューワーキングチームを設置する
        • チームリーダー(責任者):馬淵副大臣
        • サブリーダー:全ての大臣政務官
        • メンバー:官房長、長谷川太一(予算監視・効率化チーム事務局次長、公認会計士)、大臣官房会計課長、大臣官房参事官(会計担当)、その他チームリーダーが指名する者
      • レビュー対象となる事業の所管部局及び関連する地方支分部局等は、レビュー等の実施にあたり、資料作成や事業の実態把握等について協力する
      • その他レビュー等の実施細目は、ワーキングチームが定める
    • 基本的考え方
      • 事業単位の整理
        • 平成21年度に実施した事業(事務的経費、人件費等は除く)を対象として実施
        • 事業の単位を整理し、ワーキングチームが事業の単位を決定する
      • 事業の実態把握・自己点検
        • 事業所管部局は、ワーキングチームが決定した事業の単位ごとに実態把握を行う
        • 事業所管部局は、必要に応じて現場への調査・ヒアリングを行い、予算の最終的な支出先や使途を明らかにする
        • 事業所管部局は把握した実態をもとに、本来の事業目的に合致するか、真に効率的・効果的な支出となっているか等の自己点検を実施
        • 自己点検結果は行政事業レビューシートに記載し、事業所管部局からワーキングチームに報告する
        • ワーキングチームは事業レビューシートを確認し、公表して国民から意見を受け付ける
        • 事業所管部局は寄せられた意見を踏まえ、必要に応じてさらなる自己点検を実施
      • 公開プロセス
        • 実態把握・自己点検を行った事業のうち、ワーキングチームが別に指定したものについては、全面公開の場で以下を検証
          • 事業に係る予算の支出先及び使途の把握水準が事業目的の実現や効果の発揮の状況を検証する水準になっているか
          • 把握水準が十分でないものについて、その理由は何か
          • 把握された支出先や使途を踏まえ、事業・予算について見直しの余地はないか
      • 結果の公表、概算要求への反映
        • ワーキングチームは自己点検の結果を取りまとめて予算監視・効率化チームに報告し、公表する
        • 当該結果は平成23年度予算の概算要求に着実に反映する
        • ワーキングチームは反映状況について審議を行い、その結果を公表する
    • スケジュール
      • 3月末:行政事業レビューの実施体制整備
      • 4月中旬:事業所管部局による事業の実態把握・自己点検の開始
      • 5月中旬:公開プロセス対象事業のレビューシートの公表、国民からの意見募集
      • 5月末頃:ワーキングチームによる公開プロセスの実施
      • 6月:公開プロセスに係るレビュー結果の中間とりまとめと公表
      • 7月以降:その他の事業レビューシートの公表、国民からの意見募集、概算要求への反映作業
      • 8月末:平成23年度概算要求の財務省提出、事業シート最終版の公表
    • 行政事業レビューの実効性向上のための取り組み
      • 職員研修、各種会議、その他の機会を利用したレビューの意義、予算の効率的・効果的執行の重要性等についての浸透の徹底
  • 文部科学省(後藤)
    • 実施体制
      • 予算監視・効率化チームの責任と管理において実施
      • 行政事業レビューチームを設置
        • 責任者:後藤大臣政務官
        • 構成員:
          • 政策評価審議官
          • 大臣官房会計課長、大臣官房政策課長、大臣官房会計副課長
          • 大臣官房政策課評価室長、大臣官房会計課予算企画調整官、大臣官房会計課財務分析評価企画官、大臣官房会計課会計監査企画官
        • 業務:
          • 各局自己点検チームが行った点検結果の審査
          • 論点の抽出
          • チーム所見原案の作成
          • 公開レビュー対象事業の選定
      • 局内自己点検チーム
        • 自主自律的取り組みの観点から、各局に筆頭課長を責任者とする「局内自己点検チーム」を設置
        • 行政事業レビューは局内自己点検チームによる自己点検結果を基礎として実施
        • 局内自己点検チームには大臣官房会計課及び大臣官房政策課評価室の職員を必ず参画させる
      • 公開レビューの実施
        • 事業の選定は行政事業レビューチームが行う
        • 公開レビューは予算監視・効率化チームと外部有識者で実施する
      • 結果の公表
        • 予算監視・効率化チームは全ての行政事業レビューについてその内容を把握して点検する
        • 予算監視・効率化チームは結果を決定し、公表する
    • 基本的考え方
      • 対象事業:文部科学省における全ての事業(700強)
      • 対象年度:原則として直近年度の実績を基準として支出先、使途を把握
      • 実態把握の内容
        • 事業に係る全ての経費についての国からの支出先(事務経費除く)及び支出額
        • 国から支出された経費の使途及び金額
          • 補助金、委託費等が含まれている場合でかつ同じ位置付けで多数の者に支出している場合は、各補助金、委託費等で支出額が最大の1者を対象とする
        • 第三者への業務委託や補助等が含まれる場合は、当該委託先等における使途及び金額
          • 補助金、委託費等が含まれている場合でかつ同じ位置付けで多数の者に支出している場合は、各補助金、委託費等で支出額が最大の1者を対象とする
        • 使途の中にさらなる委託等がある場合も同様とし、可能な限り最終支出先の把握に努める
      • 実態把握の方法
        • 「行政事業レビューシート」に基づき把握
        • 可能な限り交付先に赴き、帳簿類、現物等により実地に調査確認
        • 上記での把握が困難な場合には補助事業等実績報告書など支出先から支出の内容が記された書面により調査確認
    • 実効性向上のための施策
      • 国民や職員からの意見・提言募集
        • ホームページ上に「意見箱」を設置
        • 職員からの意見・提言専用の電話、メールアドレスの設置
      • 研修の充実
        • 階層別、職務経験別に会計研修を実施
        • 研修には業務効率化・コスト削減に取り組む実務家による講義を組み込む
    • 今後のスケジュール
      • 4月上旬:国民、職員からの事業全般に係る意見募集
      • 5月上旬:「各局自己点検チーム」による点検開始(6月末〆切)、公開レビュー対象事業の決定
      • 5月中旬:公開レビュー対象事業のレビューシートの公表、国民からの意見募集
      • 5月末頃:公開レビュー
      • 6月中旬:公開レビュー結果の中間とりまとめ、公表
      • 6月末:「行政事業レビューチーム」による審査開始
      • 7月上旬:レビューシート(公開レビュー対象事業以外)の公表、国民からの意見募集
      • 8月上旬:審査結果の取りまとめ
      • 8月末:概算要求への反映、レビューシート最終版の公表
      • 9月上旬:概算要求への反映状況の公表
  • 防衛省(泰葉)
    • 実施体制
      • 全体の総括、自己点検、結果の公表及び概算要求への反映
        • 責任者:泰葉副大臣
        • 担当者:経理装備局長
        • 実施者:「防衛省予算監視・効率化チーム」
      • 事業の実態把握(現場の確認含む)
        • 責任者:官房長及び各局長
        • 担当者:官房及び各局の課長
      • 外部有識者
        • 従来の調達、入札、政策評価に関する審議会と連携して一元的にチェックする体制をとることとし、選定
    • 基本的考え方
      • 防衛省の施策を予算と連携するものと予算と連携しないものの2つに区分
      • 行政事業レビューの対象は平成21年度実施事業(事務的経費、人件費等は除く)
      • 予算と連携しない施策を除く以下の分野その他対象とすべき事業を網羅
        • 防衛装備品等の維持及び整備
        • 自衛隊の人的資源の効果的な活用
        • 防衛装備品の研究開発の推進
        • 防衛施設の安定的な運用の確保
        • 在日米軍の円滑な駐留のための施策の推進
      • 予算については直接の交付先まで把握することを基本とする
      • それ以降の支出先についても可能な限り調査
      • 現場確認については、必要な場合には契約相手方の事業場あるいは工事現場等の監督・検査等を活用することを基本とする
    • 実効性向上のための施策
      • 国民、職員からの意見・提言募集
      • 人事評価への反映
    • 検討の手順
      • 事業の実態の把握
        • 内部部局の各課はそれぞれ所管する事業について、責任をもって事業の実態を把握し、行政事業レビューシートを作成
        • 各幕僚監部その他各機関は、事業実態の把握及びレビューシートの作成に協力する
        • 経理装備局会計課はレビューシートの取りまとめ、使途の詳細等実態把握の「深度」確保等の作業方針を示し、調整を実施
      • 実態の点検
        • 事業目的の実現、効果の発揮の観点から検証を行うに十分な水準に達しているか
        • 真に効率的・効果的な支出となっているか
      • 公開プロセス
        • 実施の庶務は経理装備局会計課において行う
      • レビュー結果の中間とりまとめ及びレビューシートの公表
        • 経理装備局会計課がとりまとめ、関係部局と調整の上実施
    • 今後のスケジュール
      • 3月末~4月中旬:事業の整理
      • 4月中旬~5月中旬:レビューシートの作成
      • 5月中旬~5月下旬:自己点検の実施
      • 5月末:公開プロセスに係る事業のレビューシート公表、国民からの意見募集
      • 5月末~6月上旬:公開プロセス実施
      • 6月上旬~6月中旬:公開プロセスに係る事業レビュー結果の中間とりまとめ、公表
      • 7月末:その他の事業レビューシート公表、国民からの意見募集
      • 7月末~:概算要求への反映
      • 8月末:レビューシート最終版の公表
      • 9月末:概算要求への反映状況の公表
  • 行政事業レビュープロセスの基本的考え方(案)について(加藤)
    • 留意点
      • お手盛りにならないように
      • 自ら競う仕組みに
    • 公開プロセスの位置付け
      • 行政事業レビュー対象事業の一部を、公開の場で外部有識者等を交えて検証する
      • 事業仕分けの基本原則に従って取り組む(現場の視点、公開、レビューシートという共通フォーマットでの議論)
    • 公開プロセス実施までの取り組み
      • 対象事業選定までのプロセス
        • 各府省で公開プロセスに付すべきと思われる事業を選定し4月下旬までに行政刷新会議に報告
        • 行政刷新会議事務局がさらに追加すべき事業があると判断する場合、事業の追加を要求
        • 5月中旬ごろの行政刷新会議への報告を経て、決定・公表
      • 対象事業選定の基準及び事業数
        • 選定のポイント
          • 事業の規模が大きい、または政策の優先度が高いもの
          • 長期的、継続的に取り組んでいる事業等で、執行方法や制度等に改善の余地があるもの
          • 事業の執行について過去に内外からの問題指摘があるもの
          • その他、公開の場で検証を行うことが有効と判断されるもの
        • 事業数は各府省が所掌する事業数の多寡等を踏まえて判断
        • 公開プロセスの実施期間は事業数に応じて1~3日
      • 外部有識者の指名等
        • 予算監視・効率化チームに参加する外部有識者
        • 行政刷新会議の指名する者(上記とほぼ同数)
        • 各府省は外部有識者向けの事前説明、現場ヒアリングの場を設け、資料要求にも対応
        • 行政刷新会議に指名する外部有識者に対する、ヒアリング等の機会以外の各府省による内々の働きかけは厳に慎む
  • 公開プロセスの実施、中間とりまとめ等
    • 基本的進行イメージ
      • 1. 事業の概要、支出先・使途の把握状況等の説明
      • 2. 支出先・使途等を踏まえた質疑・議論
        • 質疑時間は事業の規模、重要性の観点から弾力的に考える
      • 3. 「コメントシート」の記入と結果の公表
        • コメントシートの記入は外部有識者のみ
        • コメントの内容は、事業の支出先・使途の把握状況を踏まえた見直しの可能性
      • 4. 取りまとめ
      • 5. 各コマ終了後に結論の会場貼り出し
    • 6月前半をめどに「中間とりまとめ」を公表
    • 行政事業レビューにおける結論は、予算編成過程における査定を拘束するものではない
議論
  • 茂木 公開プロセスに付す事業数は全体の何%くらいになるのか?
    • 加藤 十~数十だと思う。各府省の自主的な取り組みをなるべく尊重する形でいきたい。
  • 茂木 概算要求の前に中間的に行政刷新会議でとりまとめた結果を議論したほうがよいと思う。
  • 原口 一方で総務省は人件費の2割削減(1.1兆円)に取り組んでおり、出先機関に20万人という数字が非常に多いという指摘を外部有識者からもらっている。事業が減っても人が減らない。外部有識者の中には民間と地方の人間を是非入れてほしい。
  • 吉川 レビュー結果を事業執行や予算要求等に反映、という話は当該年度も含むスピード感のある話なのか?
    • 加藤 今年はとりあえず試行だが、前年度の予算執行状況を次の予算要求に活かすと同時に、予算執行にも反映していく。仕事は3月、4月で区切られているわけではないので、常にやっていく話だろう。
    • 吉川 企業だと当該年度で予算をすぐ変更できるが、それをやるということか?
    • 加藤 会社と全く同じようにいくかはわからない。ただ、なるべくこまめに改善ということは欧米ではやっているので、日本でもできないことはない。
    • 吉川 できるかぎりそういう努力をしてほしい。
  • 片山 行政事業レビューの外部有識者はどういう位置づけで入るのか?結果の点検か、行政事業レビューのプロセスに参画するのか。
    • 加藤 行政事業レビューのプロセスに参画するということ。
    • 片山 ということは、基礎的なレビュー作業に外部有識者は加わらないということか?
    • 加藤 基礎的な部分は各府省で自主的にやっていただく。そこに関わるのは外部有識者ではなくて行政刷新会議。
    • 原口 市民公益の代表とか地方の代表は、有識者に入るという理解でよいか?
    • 加藤 それはここで決めていただく話で、必要なものについては入るべきと考える。
    • 片山 今回4省の実施体制について伺ったが、どれを見ても役人中心。厚労省・国交省では外部有識者を入れるようだが、なるべく外部の人は入れたくないような書き方。できるだけ外部の目が最初から入るようにした方がいい。役人の、とにかくしのいで嵐が過ぎ去るのを待つ、あまり害のないものを犠牲にしてしのぐ、という態度にだまされてはいけない。だから外部の人を入れた方がよい。防衛省では従来から調達等で活躍している人から有識者を選定するとなっているが、むしろ関わっていない人を入れた方がよい。
    • 馬淵 国土交通省では、事務局次長という形で、統括する側に外部の人間を入れた。
    • 片山 人身御供をださなければ、という認識が役所にはある。国民に害があっても自分たちに害が及ばないものを選ぼうとするので注意が必要。
    • 加藤 全くその通りだと思う。だからこの場で議論して厳しく決めてほしい。そうでなければ、事業仕分けに対する国民の信頼が一気に失われる。
事業仕分けの対象事業及び民間評価者の選定について
  • はじめに(枝野)
    • 独立行政法人
      • 全98法人に対してヒアリングを実施
      • 対象事業は絞込み中
      • 4月6日から個別事業についてのヒアリングを開始
    • 政府系公益法人
      • 公益法人の数は24000、国所管は6600以上
      • 対象とする法人の選定基準
        • 平成19年度の国・独立行政法人に絡む支出が1000万円以上
        • または国の指定・登録等に基づき特定の事務・事業を行っている
        • 平成19年度の国等からの支出が、法人の年間収入の半分以上を占める
        • その他計7つの基準から選定
      • 対象法人の絞込み
        • 選定基準のいずれかに該当する法人は3800
        • 該当数等でこれを300に絞り込み
      • ヒアリングの実施
        • ヒアリングを実施したが、対象が膨大なため準備作業にもう少し時間をもらいたい
    • スケジュール
      • 4月23日からの事業仕分け前半では、独立行政法人の事業を中心に行う
      • 5月下旬の事業仕分け後半で公益法人が行う事業を中心に取り組む
  • 事業仕分けの対象事業の選定の考え方(案)(枝野、加藤)
    • ヒアリングの実施
      • 対象となる事業の関係府省等からのヒアリング
      • 一部については、現場の実態把握のための現地調査を実施
    • 事業選定の視点
      • 「事業見直しの視点」(第1回行政刷新会議決定)に着目
      • 独立行政法人の事業については「独立行政法人の抜本的な見直しについて(平成21年12月25日閣議決定)にも着目
      • 政府系公益法人の事業については「政府関連公益法人の徹底的な見直しについて」(平成21年12月25日閣議決定)にも着目
      • 視点の例
        • 事業目的が妥当か
        • 財政資金投入の必要性があるか
        • 当該事業として手段が有効であるか
        • 効率的に行われているか
        • 限られた財源の中で、他の事業に比べて緊要であるか
        • 事業性を有するものはないか
        • 民間の参入を阻害しているものはないか
        • 国が一定の関与をすることで民間が実施可能なものはないか
        • 事務・事業の実施に伴う国民や地方公共団体等の負担を軽減させることはできないか
    • 留意点
      • 具体的な対象事業は次回以降の行政刷新会議で決定
      • 対象事業の選定にあたっては、「ハトミミ国民・職員の声」に寄せられた意見を活用
  • ワーキンググループ評価者について(枝野、加藤)
    • 国会議員評価者
      • 4月6日付けで総理大臣より指名
        • 菊田真紀子衆議院議員
        • 田嶋要衆議院議員
        • 津川祥吾衆議院議員
        • 寺田学衆議院議員
        • 中島隆利衆議院議員
        • 尾立源幸参議院議員
        • 亀井亜紀子参議院議員
        • 蓮舫衆議院議員
    • 民間評価者選定の考え方(案)
      • 以下の要件を満たす者の中から、過去の実績、職歴等を勘案して候補者を選定
        • 独立行政法人や公益法人の仕組み・実態・問題等に知見を有する者
        • 予算執行の現場に知見を有する者
        • 事業仕分けの経験を有する者
        • 行政全般、個別の行政分野のあり方等に識見を有する者
      • 留意点
        • 対象事業と直接利害関係がある者は当該事業の仕分け作業には参加しない
        • 具体的な評価者は次回の行政刷新会議で決定
        • 行政刷新会議の議員及び内閣府大臣政務官(行政刷新担当)は評価者として参加できる
        • 候補者は、行政事業レビューの公開プロセスに外部有識者として参加してもらう可能性を前提として選定
  • 加藤議員コメント
    • 考え方を再度整理した背景には、前回の事業仕分けのあとに対象事業や評価者の選定プロセスが不透明という指摘があったから
    • 原口議員の「市民公益の代表とか地方の代表を入れるべし」という意見はこの中で考えていくことができる
議論
  • 草野 公益法人は300に絞り込んだということだが、もっと減るのか?
    • 枝野 さらに絞り込むことになると思うが、国民からの意見もあってプラスもありうる。
  • 茂木 明らかに廃止すべき独立行政法人がある。雇用能力開発機構とか。そういったものは改めて仕分けしなくて廃止ということでよいか?
    • 枝野 雇用能力開発機構については廃止が決まっていて、それに向けた法律の作成に入っている。
  • 片山 事業仕分けの意義があまり国民に理解されていない。支持率浮揚のためにやっていると誤解されている。役人いじめをやっているのではないかという誤解もある。中抜きの話などをすると、そうだったのかという反応。「予算編成過程の透明化」であるということを、改めて国民にきちんと伝えた方がよいと思う。また、予算の査定に国会議員が参画しているという面での意義もしっかり説明した方がよい。公開の議論の前の、事前の準備プロセスもわかってもらえるようにしたほうがよい。
    • 枝野 重要なことで、いやになるほど繰り返し伝えないと伝わらないかなと思う。
規制・制度改革に関する分科会の構成員について(枝野)
  • 規制・制度改革に関する分科会
    • 分科会長:大塚耕平(内閣府副大臣(規制改革担当))
    • 分科会長代理:田村謙治(内閣府大臣政務官(規制改革担当))、草刈隆郎(日本郵船取締役・相談役)
    • 構成員
      • 相澤光江(弁護士)
      • 安念潤司(中央大学法科大学院教授)
      • 大上二三雄(エム・アイ・コンサルティンググループ社長)
      • 大畑理恵(税理士)
      • 翁百合(日本総研理事)
      • 樫谷隆夫(公認会計士)
      • 木村修(伊賀の里モクモク手づくりファーム社長)
      • 黒岩祐治(ジャーナリスト、国際医療福祉大学大学院教授)
      • 寺田千代乃(アートコーポレーション社長、関西経済連合会副会長)
      • 八田達夫(政策研究大学院大学学長)
      • 速水亨(速水林業代表)
      • 佛田利弘(ぶった農産社長)
      • 松井道夫(松井証券社長)
      • 山崎福寿(上智大学経済学部教授)
  • グリーンイノベーションWG
    • 主査:田村謙治(内閣府大臣政務官)
    • 構成員
      • 有村俊秀(上智大学経済学部準教授、同大学環境と貿易研究センター長)
      • 安念潤司(中央大学法科大学院教授)
      • 飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長)
      • 伊藤敏憲(UBS証券シニアアナリストマネージングディレクター)
      • 柏木孝夫(東京工業大学統合研究院教授)
      • 澤昭裕(21世紀政策研究所研究主幹)
      • 速水亨(速水林業代表)
      • 松村敏弘(東京大学社会科学研究所教授)
      • 目加田説子(中央大学総合政策学部教授)
      • 山崎福寿(上智大学経済学部教授)
      • 早稲田祐美子(弁護士)
  • ライフイノベーションWG
    • 主査:田村謙治(内閣府大臣政務官)
    • 構成員
      • 阿曽沼元博(国際医療福祉大学教授、順天堂大学客員教授)
      • 大上二三雄(エム・アイ・コンサルティンググループ社長)
      • 大橋弘(東京大学大学院経済学研究科準教授)
      • 川渕孝一(東京医科歯科大学大学院医療経済学分野教授)
      • 黒岩祐治(ジャーナリスト、国際医療福祉大学大学院教授)
      • 角南篤(政策研究大学院大学準教授)
      • 土屋了介(国立がんセンター中央病院病院長)※4月1日より財団法人癌研究会顧問
      • 椿愼美(公認会計士)
      • 松井道夫(松井証券社長)
      • 真野俊樹(多摩大学統合リスクマネジメント研究所医療リスクマネジメントセンター教授)
      • 三谷宏幸(ノバルティスファーマ社長)
  • 農業WG
    • 主査:田村謙治(内閣府大臣政務官)
    • 構成員
      • 安藤至大(日本大学大学院総合科学研究科準教授)
      • 城所幸弘(政策研究大学院大学教授)
      • 木村修(伊賀の里モクモク手づくりファーム社長)
      • 工藤美香(弁護士)
      • 小林健彦(税理士)
      • 昆吉則(農業技術通信社社長、「農業経営者」編集長)
      • 八田達夫(政策研究大学院大学学長)
      • 佛田利弘(ぶった農産社長)
      • 本間正義(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
      • 山下一仁(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
      • 吉田誠(三菱商事生活産業グループ次世代事業開発ユニット農業・地域対応チームシニアアドバイザー)
  • ハトミミ国民の声・職員の声で寄せられた意見・提案
    • 国民の声の内容
      • 総数4841件
      • 投稿主体別:個人3644件、法人・団体999件、その他198件
      • 提案内容別:
        • 予算・組織1024件(21%)
          • 行政の無駄排除・見直し381件(8%)
          • 事務や事業の廃止119件(2%)
          • 行政手続きの改善65件(1%)
          • 国の組織の効率化・サービス向上111件(2%)
          • 新たな事業の提案112件(2%)
          • その他236件(5%)
        • 規制・制度3817件(79%)
          • 規制・制度の撤廃や見直し3092件(64%)
          • 基準や要件の見直し373件(8%)
          • 行政手続きの簡素化・迅速化123件(3%)
          • その他229件(5%)
    • 職員の声の内容
      • 総数705件
      • 身分別:国家公務員55%、独立行政法人職員23%、地方公務員1%、未記入21%
      • 内容別:
        • 事務・事業:非効率125件、不合理84件、不透明4件
        • 制度・慣行:非効率142件、不合理178件、不透明9件
        • 組織:非効率143件、不合理4件
        • 全体的にみて制度・慣行に関する声が多い
        • 独立行政法人からの声では組織に関する声が多い

感想
鳩山総理の「画期的な予算」という言い方は、史上空前の規模のことなのでしょうか。ちょっと皮肉りたくなる言い方です。

厚生労働省の省内事業仕分けで、外部からの仕分け人に「公正労働省が選定した民間有識者」が入っているのが気になります。
省益を超え、国益に沿った人選をお願いしたいです。

公開レビュー前の国民からの意見募集期間が短すぎる気がします。また、意見募集の告知も不十分だったと思います。
ホームページに掲載するだけではなく、テレビや新聞で取り上げられるような形の告知を行ってほしいです。
来年度もやるなら、そこを改善してほしいです。

行政事業レビューの行動計画は各府省で決めさせる必要があったのでしょうか?
行政刷新会議でガイドラインのようなものを決めたわけですから、人の割り振りだけで済んだのでは?
実際ほとんど同じ内容の説明になっていますし。

「行政事業レビューの結論は、予算編成過程の査定を拘束しない」という文言が気になります。どういう意図をもって入れられたのでしょうか?
これでは、予算編成において、行政事業レビューの結論は無視してもかまわないということになりはしないでしょうか?

片山議員が言っているように、事業仕分けのプロセスを、なるべく国民の目に触れるようにした方がよいと思います。ホームページに掲載するだけでは足りない気がします。
もう少し議論を進めてほしかったポイントです。



参考
議事録(PDF)
本家議事要旨(PDF)
議事次第、配布資料
出席者(肩書は全て当時のもの)
議長:
鳩山由紀夫(内閣総理大臣)

副議長:
枝野幸男(行政刷新担当大臣)

議員:
菅直人(副総理・財務大臣)
平野博文(内閣官房長官)
仙谷由人(国家戦略担当大臣)
原口一博(総務大臣)
片山善博(慶応大教授)
加藤秀樹(行政刷新会議事務局長)
茂木友三郎(キッコーマン会長CEO)
吉川廣和(DOWAホールディングス会長CEO)

担当副大臣・政務官:
古川元久(内閣府副大臣)
泉健太(内閣府大臣政務官)

財務省:
大串博志(財務大臣政務官)

議事要旨
総理大臣挨拶(鳩山)
  • 枝野行政刷新担当大臣になって初めての行政刷新会議
  • 稲盛議員が辞任
  • 新たに吉川議員が就任
  • 行政刷新会議を法的に位置付ける法案を準備中
  • 独立行政法人、公益法人に対しても事業仕分けを行いたい
  • 規制についてもメスを入れていきたい
行政刷新担当大臣挨拶(枝野)
  • 今回議論する事業仕分け第2弾をスタートとして、行政全般の刷新に取り組んでいきたい
  • 行政刷新イコール事業仕分けではない
    • 事業仕分けはツールのひとつ
    • 行政刷新会議はあくまで行政全体を見直すもの
議員の辞任・就任(古川)
  • 稲盛議員が辞任し、新たに吉川議員が就任
  • 仙谷行政刷新担当大臣が国家戦略担当大臣へ
    • 引き続き国家戦略担当大臣として会議のメンバー
  • 行政刷新担当大臣に枝野氏が就任
吉川議員挨拶(吉川)

稲盛議員挨拶(稲森:代読古川)
  • 日本航空の会長を引き受けることになり、時間的な余裕がなくなったためにやむを得ず辞任
  • 会議には参加できないが、内閣特別顧問という立場で今後も貢献したい
  • 日本は大きな転換期にあり、その舵取りの中枢を担うのが行政刷新会議だと思う
    • 第3回会議に提出した意見書が実現できるよう頑張ってもらえればありがたい
独立行政法人・政府系公益法人が行う事業についての事業仕分けの実施について
  • 概要(枝野)
    • 実施時期:本年4月下旬及び5月下旬
    • 独立行政法人及び政府系の公益法人が行う事業の徹底的見直し
      • 行政からの支出を受け、あるいは権限を付与される等によって独立行政法人及び政府系公益法人が行う事業
        • 昨年11月の事業仕分けにおいて、様々な問題が指摘された
        • 本来法人が有する専門性や機動性等のメリットが活かされず、非効率や不要な事業の温存等が発生している恐れがある
      • 今回の事業仕分けの目的
        • 独立行政法人及び政府系公益法人が行う事業についての検証
        • 予算面にとどまらず、事業の必要性、有効性、効率性、緊要性、実施主体の正当性等
    • 類似の事業の横断的見直し
      • 事業仕分けの対象とならなかった類似の事業についても、事業仕分けの結果踏まえて横断的に見直すことを各府省に求める
    • 制度・規制等の見直し
      • 独立行政法人制度の抜本的な見直しを含めた制度の刷新
      • 主務大臣等による政府関連公益法人の業務運営に対する指導監督等の強化
      • 法律等により独立行政法人及び公益法人に委ねられている規制等のあり方の見直し
  • 事業仕分けの基本原則の確認(枝野)
    • 基本原則の重要性
      • 基本原則が厳守されなければ、事業仕分けが自らの事業を正当化する手段となりかねなず、政府全体の信頼を損なう
      • 基本原則は、どの主体が行う事業仕分けに対しても適用されるべきである
        • 地方自治体
        • 各府省
        • 政府
    • 現場に通じた外部の視点の導入
      • 実際の事業内容や予算の使われ方を熟知した外部の識者・経験者が評価者として参加
      • 予算執行現場への徹底的なヒアリングや調査等に基づいて事業仕分けを行う
      • 関係者は現場ヒアリング等に全面的に協力する
      • 事業仕分けは事業そのものの是非に関する政策判断とは独立に行われることに注意
    • 全面公開
      • 国民に開かれた場で議論する
      • これにより、結論がうやむやになることを防ぎ、政治が責任を持って実行する担保となる
    • 「事業シート」の作成
      • 行政の全ての事業を同じフォーマットで比較できるような「事業シート」を作成
      • 「事業シート」は事業の目的・事業内容・成果実績などを具体的に書く
      • 当該事業の実施主体は「事業シート」の作成をはじめ、事前に十分な情報を提供する
    • 明確な結論
      • 公開の場で一定時間内に結論を出すことが、改革の実現に直結する
    • プロセス重視
      • 議論の過程における実状に基づいた意見をまとめることにより、組織・制度改革に結びつけることができる
      • この過程を通じて、参加者(評価者、説明者、傍聴者)すべての啓発・当事者意識の醸成にも結びつく
  • ワーキンググループの設置について(加藤)
    • 事業仕分け実施のためのワーキンググループを設置する
      • 今回は2つ
    • 行政刷新会議議長(内閣総理大臣)が評価者を指名し、ワーキンググループに参集を求める
      • 国会議員評価者は、後日総理大臣から指名
      • 民間評価者は、次回以降の会議で諮ることとする
    • ワーキンググループは、原則として公開する
    • ワーキンググループにおける配布資料は、原則として公表する
    • ワーキンググループの議事概要は、公表する
    • 以上に定めるもののほか必要な事項は、ワーキンググループで決定する
議論
  • 片山 新聞などで公益法人の選定の類型化のようなものが出ていたが、あれは今回はないのか?
    • 枝野 まだプロセスの途上。一応公益法人では国依存型、トンネル型といったいくつかの視点でピックアップしているが、最終的にはヒアリングして決める。
    • 片山 前回の事業仕分けでは事業の選び方に偏りがあるのではないかという批判があり、今回もそういう批判が出る可能性がある。そのような懸念がないようにするためには選び出し方や法人の類型化の基本ルールが必要。
    • 枝野 貴重な指摘で、今後しっかり説明できるようにしたい。
  • 茂木 独立行政法人は全部やるのか?それともいくつか選んでやるのか?
    • 枝野 全98法人を同じようにはできないので、ある程度グループ分けした上で、その中から典型的なものを選ぶ。プロセスをしっかり示しながらやっていきたい。
  • 茂木 独立行政法人改革は前政権でもかなりやっているので、利用できるものは利用した方が効率がよいと思う。また、総務省の独立行政法人を評価する委員会の蓄積も利用できるものは利用したほうがよい。
    • 原口 総務省には行政評価機能の委員会があるので、積極的に協力したい。その上で、補足的に今回の事業仕分けについて申し上げる。1つは天下りあっせんの根絶に向けた厳しいチェックの必要性。天下りは持参金型天下り(国からの受注や補助金とセットになっているケース)、人質型天下り(指導・監督・検査に手心を加える見返りのケース)、創業型天下り(官僚OBが企業を設立する際に出身省庁と将来の受注の約束を結ぶケース)の3つがある。もう1つは競争性を十分確保するために聖域を設けずに議論すること。
  • 片山 所管の大臣のところでさばけばさっさとできるようなケースがある(空港環境整備なんとか機構とか)。同時並行的にやったらどうか。
  • 片山 トラック協会に軽油引取税の税収の一定割合を出させている件はやめたのか?法的根拠はなく、通達という形で税を巻き上げてきた。
    • 原口 いままで次官通達という形でやっていたが、やめた。
    • 枝野 実は各省大臣から内部で独自に見直すという報告をもらっている。税金が法人に流れて天下りの財源になっているという事実についてはいろいろ情報をもらっているので努力をしていきたい。
決定事項
  • 資料1-3のとおり、ワーキンググループを設置する
    • 国会議員の評価者については、議長に一任
行政事業レビューについて
  • 概要(枝野)
    • 趣旨
      • 事業仕分けは、事業の必要性・効率性・効果の面から検証を行うことの重要性を改めて示した
      • 事業仕分けを踏まえ、本年から各府省が率先して「行政事業レビュー」を実施することとする
        • 予算の支出先・使途等の十分な実態把握
        • 外部の識者等を交えた公開プロセスも含めた自主的な事業の点検
        • 行政事業レビューの結果は事業の執行や予算要求等に反映し、また組織や制度の不断の見直しにも活用
        • 行政事業レビューの一連の作業は、事業仕分けの原則に従う
        • 行政事業レビューにより、行政が筋肉質で政策効果の高いものへ刷新されることを目指す
        • また、政治に対する国民の信頼を高める
      • 行政事業レビューは本年は試行とし、来年度からの本格的な実施を目指す
    • 本年の実施体制
      • 行政事業レビューは各府省に設けられる「予算監視・効率化チーム」を中心に実施
        • 「予算編成等のあり方の改革について(平成21年10月23日閣議決定)」参照
        • 各府省は3月中にレビューに取り組む体制を確立する
      • 行政事業レビューの対象
        • 基本的に平成21年度に実施した事業
        • ただし、庁費など各府省の事務的経費、人件費等は除く
      • 行政事業レビューにおける検証活動
        • 外部の識者・経験者により行う
        • 公開プロセスで行う
      • 行政刷新会議の役割
        • 行政事業レビューの手順・内容等について各府省に基本的なルールと枠組みを示す
        • 行政事業レビューの活動の随時チェック
    • 当面の取り運び
      • 3月中旬
        • 行政刷新会議で行政事業レビューの具体的方向性を打ち出す
        • 各府省において体制を整備し、取組みを開始
      • 4月
        • 行政刷新会議において各府省からそれぞれのチームの組織体制、行動計画について報告
      • 5月末頃~
        • 各府省で公開プロセスを実施
      • 6月~
        • 各府省において、公開プロセスに係る行政事業レビュー結果の中間とりまとめを公表
        • さらに行政事業レビューを継続して、概算要求に反映
  • 基本的な考え方(加藤)
    • 行政事業レビューの必要性
      • 事業仕分けは事業の必要性・効率性・効果の面から検証を行うことの重要性を改めて示した
      • 行政刷新会議においては、予算査定の段階で削減努力を行ったとしても、予算要求の段階から十分な検討・見直しが行われていない場合には限界があるという意見があった
      • 各府省が事業の実態を十分に把握し、事業目的に即した予算の企画・立案・要求・執行に努めることは行政の刷新に不可欠
      • 予算の要求段階から予算編成過程を国民に開示することは、国民の予算への理解を高め、行政の規律を高め、ひいては政治に対する国民の信頼を高めることにつながる
      • 以上の観点から、予算要求前の時点から各府省が事業のレビューに取組み、その上でレビューの過程と結果の公表、予算要求等へ反映させる体制を確立することが喫緊の課題
    • 各府省における具体的取組み内容
      • 「予算監視・効率化チーム」を中心とした組織体制の整備
        • 各府省は「予算監視・効率化チーム」を中心に、レビューに取り組む責任者・担当者を定める
        • また、関係者が連携・協力できる体制を速やかに構築する
        • 体制は、府省内の各部局や地方支分部局等にまでレビューが浸透するようなものでなければならない
        • 各府省の自律的な取り組みがとりわけ重要であることから、自ら最適な体制を整備していく必要がある
        • 行政刷新会議は各府省に対して基本的なルールと枠組みを示し、レビュー活動を随時チェックする
      • 各府省チームの任務
        • 事業の実態の把握
          • レビュー対象は平成21年度に実施した事業(庁費など各府省の事務的経費、人件費等は除く)
          • 各府省チームは事業単位を早期に整理
          • 各府省チームは事業ごとに予算の行き先や使途について十分に把握する
          • 把握結果は事業ごとに行政刷新会議事務局の定めるシート(事業シート)に記載して公表する
          • 各府省の持つデータのデータベース化
        • 実態の点検
          • 各府省チームは、事業の実態を踏まえ、本来の事業目的と合致しているか、真に効率的・効果的な支出となっているかを事業仕分けの視点を参考にして自己点検する
        • 公開プロセス(外部の識者等による取組状況のチェック)の観点
          • 事業の支出先及び使途についての各府省の把握水準が検証のために十分かどうか
          • 把握できていない場合、その理由は何か
          • 支出先・使途を見た上で、事業・予算について見直しの余地がないか
          • 本年は試行として、公開プロセスは昨年事業仕分けの対象となった1府11省において行う
        • 結果の公表、概算要求への反映
          • 各府省において公開プロセスに係るレビュー結果の中間とりまとめを公表
          • さらに予算内容の点検を進め、その結果を事業の執行や来年度予算の概算要求に着実に反映
          • また、レビュー結果を組織や制度の不断の見直しにも活用
        • その他
          • 本年は初回であり、各組織においてレビューの意義や作業内容の理解・浸透に配慮する必要がある
          • 各府省チームにおいては、職員の認識や意欲の喚起に努め、また国民や職員からの意見・提言の募集、人事評価への反映等でレビューの実効性を高める
      • 当面の取り運び
        • 概要に同じ
      • 留意点
        • レビューの一連の作業は、事業仕分けの内生化・定常化である
        • 本年は試行とし、その作業状況を踏まえて必要な見直しを図りつつ、来年からの本格実施を目指す
議論
  • 茂木 大変結構なことで、それぞれが競い合うような形になればと思う。ただし、各省が自分たちの仕事を正当化する手段にならないように注意する必要がある。
  • 吉川 行政刷新会議が示す「基本的なルールと枠組み」はいつごろ、どのような形で出すのか?
    • 加藤 4月上旬の次回会議までに、各省と相談しながら骨格を決めていきたい。基本的には昨年の事業仕分けと1ミリも違わないものをやる。ただ、試行ということで各省から積極的な工夫が出れば取り込んでいく。
  • 片山 政権交代を機に官僚の態度も変わり、ふてぶてしい態度は消えたものの、それでも被害を軽微にとどめたいというのが基本姿勢。意識を変える意味でもミッション感覚というべきものが必要。事業が誰のために行われているかを再確認する。鳥取県知事時代に同じようなことをやったが、事業目的がなかなか一致しない。業界の人が足繁く陳情に来る姿を見て、業界のためと思っている人が結構いた。本来は県民のためで、業界もそのために存在するはずなのに。いい機会なので政務三役が官僚に正しいミッションを注入すればよいのではないか。
  • 吉川 国の歳入・歳出の予算管理が単年度決算になっていて翌年度繰り越し不可となっているのは民間と大きく異なる。予算は決定事項ではなくて単なる目標であって、結果としての支出はなるべく抑えるのが当たり前。そういう部分を国としてどうやるのか。また、レビューをPDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルのCとして位置づけ、しっかりとAにつなげることが必要。
    • 枝野 予算の使い切りはやるなという指示を出している。担当の課レベルまで文書を下して徹底させたい。
  • 原口 総人件費を4年で2割、1.1兆円カットするという約束に対して、今年地方は6000億円、国は1400億円。国の出先機関の仕分けをしていきたい。
  • 鳩山 行政事業レビューが今年度は試行ということだが、「試行」という言葉が言い訳にならないようにしてもらいたい。
  • 枝野 事業レビューが不十分と思われる府省については、行政刷新会議がしっかり対応していくことになる。
規制・制度改革に関する分科会の設置について
  • 概要(枝野)
    • 経済成長のための規制見直しが必要
      • 単に規制をなくすということではない
      • 明確なルールに基づいて、規制すべきは規制することも重要
      • 国民の安全安心を確保しつつ成長を促すことが重要
  • 詳細(大塚)
    • 設置
      • 「行政刷新会議の設置について」(平成21年9月18日閣議決定)の5に基づき設置
      • 規制・制度改革に関する調査を行う
      • 前政権で行われてきた規制改革会議に代わる組織
    • 構成員
      • 分科会長:内閣府副大臣(規制改革担当→大塚副大臣)
      • 分科会長代理:内閣府大臣政務官(規制改革担当→田村政務官)及び議長が指名する者(民間)の2名体制
      • 構成員:議長が指名する者
    • ワーキンググループ
      • 必要に応じて設置
      • さしあたり3つのワーキンググループを設置
        • グリーンイノベーションWG:環境問題を中心に取り組む
        • ライフイノベーションWG:医療、生命科学等を中心に取り組む
        • 農業WG:農業を成長産業にすることを中心に取り組む
    • ワーキンググループの構成員
      • 主査:内閣府大臣政務官(規制改革担当→田村政務官)及び議長が指名する者
      • 構成員:議長が指名する者
    • 資料の公表
      • 分科会及びワーキンググループにおける配布資料は原則公表
      • 分科会及びワーキンググループの議事概要は公表
    • その他
      • 分科会及びワーキンググループの運営に関する事項及びその他必要なことは分科会長が定める
    • すでに取組み中の事項
      • 過去の規制改革要望の棚卸
        • 各省庁の所管する規制の全体像の総括と自己評価
      • 過去の特区制度の棚卸
        • 各省庁に検討を要請
        • 分科会等の検討を踏まえた総合特区の検討への準備
議論
  • 茂木 財政・金融政策には限界がある。規制改革には大賛成。ただし、規制改革と同時に進めるべきものを忘れてはいけない。ルールのチェック、監視機関の整備、情報開示システムの整備、敗者復活システムの構築(広い意味でのセーフティネット)、この辺を十分に配慮する必要がある。
  • 原口 社会的規制は人間の尊厳なので強化、経済的規制は緩和が原則。ただし経済的規制の中でも安全とか生命に関わるものは強化。また社会的規制でも弱者の顔をした強者がのさばっているようなものは緩和。
  • 原口 グリーン化と言いながら未だに紙資料というのが耐えられない。ペーパーレスにしてほしい。
  • 片山 規制緩和には自治体に対する規制も含まれるのか?
    • 大塚 自治体に対する規制は地域主権戦略会議で別途検討中だが、その枠におさまらないものはこちらで扱う。
  • 片山 自治体に対する無効な通達を是非解除してほしい。解除のためにわざわざ特区申請するという滑稽なことが起こっている。
    • 大塚 その点も含めてしっかり対応する。
了承事項
  • 今回の事業仕分けの考え方
  • 行政事業レビュー
  • 規制・制度改革分科会及びワーキンググループの設置
    • 構成員の指名については議長に一任する
草野議員意見(提出資料)
  • 独立行政法人・政府系公益法人が行う事業に対する事業仕分けについて
    • 昨年11月実施の事業仕分けでは、費用対効果や無駄排除に重きが置かれていた
    • 今回の事業仕分けでは事業・組織の必要性や全体の政策の中での事業の重要性・優先順位に踏み込んだ議論が必要
  • 政府の雇用に対する対応について
    • 独立行政法人・政府系公益法人の事業見直しに際しては、従業員の雇用・労働条件への影響に十分配慮することが必要
    • また、労使交渉等を踏まえた対応をすることが不可欠
  • 行政事業レビューについて
    • 省庁間で予算の実態把握・自己点検への取り組みの濃淡が生じないようにルール作り・チェック体制作りを
  • 規制・制度改革について
    • 新たな雇用・産業の創出のためにも必要
    • 一方で国民の安全・健康の確保、環境保全、公正労働基準の維持等の面ではむしろ強化する必要がある
  • その他(会議の運営に関して)
    • 効率的かつ実のある議論ができるよう、議員に対する資料の事前送付の前倒しに努めてほしい
    • ワーキンググループや分科会の動向などについてタイムリーに情報提供をお願いしたい

感想

事業仕分けの基本原則の確認で、事業仕分けが政策判断と独立していると位置付けているところは結構重要だと思います。
どうしてもやりたい事業は政府(総理大臣?)の判断で覆せるという意味に受け取れます。

事業仕分けや行政事業レビューが、今後単に事業を正当化するための手段となり下がらないことを祈ります。
行政刷新会議の腕の見せ所で、そうならずに有効に機能すれば民主党内閣の最大の武器になると思います。

片山議員の経験談が面白かったです。信じがたい話ですが、業界のために行政を執行する人が本当にいるんですね。

原口大臣のペーパーレス発言はやったらよいと思います。紙資料は役に立つ時もありますが、大半は机の脇に積み上げられるだけです。電子版でもらって、必要なものは自分でプリントアウトすればよいと思います。環境環境言うんだったらなおさらのこと。


参考
議事録(PDF)
本家議事要旨(PDF)
議事次第、配布資料


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